※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体等とは一切関係ありません。
「好きにならなきゃよかったんだ、アリスのことなんて」
〈15話〉
「おはよう、アリス。良い朝だね」
朝7時きっかり、眠れないまま朝を迎えた私に、お面をつけたウサギは朗らかに挨拶をした。
その手には2人分の朝食が入った紙袋が提げられている。
「ケホ。おはよう、ウサギ。外をよく見て。土砂降りよ」
「アリスがいれば、いつだって良い朝だよ」
テーブルの上に袋の中身を並べるウサギは、昨日とも一昨日ともその前とも同じに見えた。
たった今「アリスがいればいつだって良い朝だ」と言った唇で、「好きにならなきゃよかった」と言っていたのを確かに聞いた。
夢じゃない、寝ぼけてない、聞き間違いでもない。
ウサギは「好きにならなきゃよかった」と後悔してる。
好きにならなきゃよかったって、誘拐生活を始めたこ******************
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