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5 - クリスマスなんて、大嫌いだ。

♥

20

2021年12月25日

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「クリスマスなんて、大嫌いだ」








「はぁ・・・」


通る度に、眩しすぎる赤や緑の色が、僕を飽々とさせる。



今日は、1年に1回のクリスマス。

その辺のカップル達は、仲良さそうに手を繋いで、腕を組んで。

見せつけるかの様に、ツリーの前でキスをする者達も。



町中を流れるクリスマスソングも、

こいつらの為だけにあるんじゃないかと思ってしまう。





なんかこの場にいるのが辛くて、苦しくて。

フードをきつく被って、家路まで急いで帰った。










プルルルルル プルルルルル


家に入った瞬間、ポケットから電話の通知が鳴る。


そこには、こう表示されていた。



“ 愛しの君 “




「もしもし・・・?」


出るのが怖くて、15コール目で出てしまった。

自然にしたいのに、言葉は震えてしまう。



「あ、もしもし!!」


明るくて、無邪気なその声。

聞く度に、僕の胸はどんどん苦しくなっていく。



「何の用?」


わかってる。君が何で僕にかけてきてくれたか。

わかってるのに、、



「あ、えーっと・・・」


彼女の声が曇る。

一瞬で、落ち込んだのがわかった。




10秒くらい躊躇ってから、彼女は、不安そうに喋る。


「今日、クリスマスだったから・・・」



また胸が苦しくなる。

君の声を聞いて、僕はどれだけ辛い人生を歩んできたか。


確かに君には助けてもらったし、君にエールも沢山もらった。



でも君を見てる度に思ってたんだ。




『何で僕って、アイドルになったんだろ』





それから辛くなったんだ。


君を見るのも。

君と話すのも。

君と手を繋ぐのも。

君と、付き合うことも ——



でも未だに消せなかったこの文字。


“ 愛しの君 “





僕は、小さなため息を吐いて答える。


「だから何?」





別に冷たくしたいわけじゃない。


なのに、言葉が言うことを聞かないんだ。






「・・・告白してくれたじゃん、” 愛してる “ って」


今にも泣きそうな君の声が、最後まで力を振り絞って言う。







3年前のクリスマスの日。

僕は、告白した。


「愛してる」って。

色とりどりに輝いたツリーの前で。




でもやっぱり、ダメだった。

成功はしたものの、僕に彼女は、いらなかった。



僕の一方的な思いで、彼女の心を傷つけて、傷つけて。


それでも彼女は泣かずに、諦めなかった。






「・・・もうやめろ。一生言うな」


何でなの?

俺は何で・・・




こうなってしまったんだよ。






「だって、私は愛してるんだもん・・・!

君が必要だから、何て言われたっても絶対に諦めない!」




必死に叫ぶ声が、耳に入る。



ベッドに横たわり、何も無い真っ白な天井を見つめていた。





「 “ 愛してる “ 」



泣きじゃくる声、鼻を啜る音。

そして最後に残した、彼女の言葉。













だから、僕は嫌いだ。

“ 愛してる “ って言葉も、色とりどりのツリーも、








“ クリスマスも —— “

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コメント

135

ユーザー

えっと、、え?…………… え?(?)

ユーザー

誰だよ!!

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