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だぁれ?
え、好き(( 顔がにやけてしまったじゃないか!!? てかひょっとしてこれ私がリクエストしたやつ?
「ねぇお姉ちゃん!!起きて!!!!!!」
朝イチ。
耳元で、聞き覚えがありすぎる声が鳴り響く。
せっかく熟睡してた私の体は一瞬にして目覚め、
もう眠れない状態になってしまった。
これで何度目だろうか。
こんなに寒い朝を、まだ朝陽が出ていない時に起こすなんて。
完全にこいつの声は、私のアラームだ。
「あーもう、うるさい!!!」
冬だから喉は乾燥し、ガラガラの声で怒鳴る。
これも昨日もあった様な・・・
「うわっ、びっくりした・・・。お姉ちゃん声デカイ!」
胸を抑えながら、私のアラームが言った。
朝から腹が立ってストレスが溜まる。
まじで良い加減にしてほしいんだけど?
「声デカイのはそっちだろアホ!!!」
つい私も、怒鳴り返してしまう。
おかげで ——
「何、何事?」
兄貴まで起きてしまった。
まぁ、クソアラームよりは全然マシだし、
比べ物にならないくらいイケメンだけど。
「あ、お兄ちゃん〜、こいつうるさいまじで!」
守ってくれる兄貴に、こういう時だけ「お兄ちゃん」とか言ってみる。
眠そうに目を擦りながらドアに立つ兄貴は、満更でも無さそうだけど。
「おい、やめろ」
あ、やっぱり守ってくれた。
流石私のイケメン兄貴!!!
とか思ってたけど・・・
「お前」
言われてるのは、私だった。
イケメンにも程があるだろこいつ。
でも、その後に兄貴は続けた。
「その腕組むやつ・・・///」
兄貴の顔は、今顔を出す太陽みたいに真っ赤だった。
無意識に腕組む癖辞めないとだな・・・
「あ、ごめん」
いつの間にかしゃがれた声は治り、私のアラームも静かだった。
兄貴は未だに顔を太陽にさせたまま。
沈黙が流れる。
誰1人動こうともしない。
そんな時、アラームが発進し出した ——
「お姉ちゃん、僕にもそれして?♡」
「は?」
意味不すぎてガチトーンが出てしまった。
私のアラームはアホだったのか。
兄貴は、赤かった顔を一瞬にして元通りにし、
アラームを睨む様な目つきで見る。
クソアラームの所為で結局話さない方が良かったわ。
これが、私を激愛する兄と弟の日常。
いつまでもこいつらは、成長しないみたいです____