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🐷🍆で、お別れ…からの…続き物です。
ご本人様達とは無関係です。
全てフィクション。
トップの注意詳細は必ず読んでください。
それでは、お楽しみください。
「ぼんさんっ!待てって!!」
「…っ、うるさい!追いかけてくるな!」
酒でフラフラの足で必死に追いかける、すれ違う人達が何事だと振り返るが気にしている暇はない。これを逃すと一生後悔するからだ、俺には分かる、これはあの二人が寄越してくれた最初で最後の大チャンスだ。
「ぼんさん!!俺の話を聞けよ!」
「酔っぱらいの戯言に付き合う程暇じゃねぇーよ!」
「ッーーーー!!!」
クソ腹立つ、勝手に俺の幸せを押し付けて勝手に身を引いて俺の為だと悲しそうに瞳を伏せる愛しい人に心底腹が立つ。
もう、人目なんか気にしてられるか、俺は本気なんだ。
この人じゃなきゃダメなんだ…。
すーっと息を思いっきり吸い込み、耳を劈く音で……
「好きだーーーーー!!!!!」
「っはぁ!?!?」
俺は叫んだ。
ぼんさんはバカかお前!とやっと振り返ってくれて目を見開いている。
はんっ!やっと見たなこの頑固者!! こっちは上司や同僚に性事情も話したくらいメンタル鋼になってるんだ、これくらい何ともない、寧ろ皆に自慢したいくらいだ。この人の為なら死ねると思える程、俺はぼんさんを愛している。別れを切り出され、1日も立たず…数時間離れただけでボロボロになる程ぼんさんを愛している、この人以外要らない。と声高らかに皆に自慢してやりたい…。
「俺は!ぼんさんが!!好きだーーーっ!!!」
「あ!あほ!ばか!!やめろ!!」
駅前の帰宅ラッシュ時…人々がザワザワと俺達を見ていて、ぼんさんはあんなに俺から逃げ回っていたのに今はやめろと逆に近付いてきて、俺の口を抑えようとする。
「ぼんさん以外要らない!!!愛してる!!!好きだーー!!!」
「だ!だからやめろって!!ここ、外!人見てる!!ばか!!」
「バカで結構!!酔ってる?酔っぱらいの戯言!?はんっ!どうとでも言えや!だがな!この気持ちは嘘じゃねぇ、この、俺の、気持ちを勝手に決めつけんな!!勝手に俺の幸せを決めて、勝手に逃げんな!!!!」
もう一生触れないかもと嘆いていた、その手を掴んでボロボロと出てくる涙。朝からずっと泣きっぱなしで流石にタンク切れだろうと思っていたがまだまだ溢れてきて…嗚咽をこぼす。
カッコ悪くてもいい、汚くても…俺の今の気持ちをしっかり伝えなければ…優しすぎるぼんさんはこの先もずっと勝手に俺から離れようとするだろう。
「ッ…ばか!本当にお前…自分が何してるのか分かってんの!?」
「分かってる!46歳で、身長180cmで、靴のサイズは28センチの男に真剣に恋してんだよ!!わりぃかよ!?」
「っ……」
俺達の周りに人集りが出来ていて、ヒューヒューと野次が飛ぶ。「兄ちゃんがんばれー!」とクスクス笑われてるが知った事か、笑いたければ笑え、俺はお前らに構ってやる程余裕はない!この人をここで逃せば、連絡手段を絶たれている俺は為す術が無い…。
「ぼんさん、好きだ…」
「う、うるさい」
「煩くてすみませんね、でも、本気なんで…」
「…お、お前が……未来を望んだからだろ…」
人だかりの中で「赤ちゃん欲しいって言ったからだろ」とは流石に言えなかったようで、変わりにそう呟く。涙が落ちそうなほど潤んだ目で睨んできて、固く握られた拳がブルブルと震えている。大の男が2人揃って泣いたり泣きそうになったり、手を掴んだり、掴まれたり…
「…はっきり言って…俺は別にそこまで子供に固執してません……ただ、あんたとの子なら、ぜってぇ可愛いだろうなって思っただけです……あんたとの子供がもし作れるってなら、絶対欲しいってだけ…分かりますこの意味?」
「っ………俺は、何も…残せない…結婚だって…出来ない…」
とうとうぼんさんの瞳からポロリと涙がこぼれて地面に落ちた。泣き顔も綺麗で、ハラハラと宝石が落ちるみたいに涙が輝いていて真っ白な頬を滑る。じっとその顔を見て、未だに溢れて止まらない俺の涙がぼんさんにどう写っているのか少し気になった。
汚ぇ俺の泣き顔と…綺麗なぼんさん…豚に真珠…てか?いや、意味が全く違うが…まぁ、雲泥の差ってやつだ…。
「…俺は、めんには幸せでいて欲しい……俺なんかが好きになってごめん…縛り付けたくない…」
「だから!勝手に決めんなよ!!」
ビクッと、掴んだ手が動く
グイッと引き寄せて胸の中に収めると外野がワーワー盛り上がった、うるさい散れ!
ぼんさんも暴れて逃れようとするが、強く強く抱き寄せる。
「好きだ…ぼんさん、俺の幸せは俺が決めます」
「ッ…」
「んでもって…その幸せはぼんさんと一緒じゃなきゃ叶わないッス」
お願いだ、伝わってくれよ、俺の気持ちはもうアンタにしかないんだ…言っただろ?俺の全部やるって…嘘じゃないんだよ。
お願いだと唇をぼんさんの耳に押し当てて目を強く瞑る。この声に想いを乗せてこぼれないように…直接注ぐように…
「愛してる…ぼんさん、愛してます…あんたとなら何処へでも行ける、アンタの為ならなんだって出来る。」
「…め、めん 」
「おかしくなりそうッス…こんなに俺の身体も心も滅茶苦茶にしたのに捨てるんスか?」
「ち、ちが…」
「アンタから捨てられたら…俺、ずーーっと独り身ッスよ?これ俺幸せなんですか?ねぇ?」
捨てるんじゃないと続こうとするぼんさんに被せるように話すと、「めん…お願い…わかったから…話聞くから…家、家行こう」と真っ赤な顔を手で隠しながら囁かれた。
「っ、ぼんさん…お願い…キスしたいッス」
「あほ、ダメに決まってるだろ」
逃げないように強く手を繋いで、引っ張るように俺の家へ連れ込んだ、昨晩愛し合ったこの家に、またぼんさんがいるのが嬉しくてつい甘い雰囲気を出してしまう。
話し合いの為に来たのに、リビングのソファーに腰掛けたぼんさんの隣に座りグイグイと身体を近づける。
ソファーの肘掛まで押しやられたぼんさんは顔を真っ赤にして、違う話し合いでしょ!と俺の顎を手で押しやる。
「話し合い…話し合いッスね…」
「そ、…俺…やっぱり、めんと釣り合わないよ」
俯いたまま、俺の顔に添えられた手がゆっくりと降りる。
離れるその手を掴んで掌にチュッと唇を寄せるとピクリと反応し恨めしそうに目線が上がってきた。
耳まで赤くなっている…可愛い。うん、好きだ。
「…めん。酔ってる…」
「まー、酒飲みましたからね?やけ酒…誰かさんのせいで?」
「ッ…ごめ、ん?」
「酔っててもちゃんと覚えてますよ…それにもうほぼ冷めてます…」
「あんなに人混みで叫んでたのに?酔ってないの?」
「いやいや、酔っ払って叫んだとちゃいますよ?!あれ俺の覚悟ですよ!?」
本気の気持ちですからね!?とまた泣きそうな顔でぼんさんを見ると、少し考え込んだあと
「…好きなの?」
と頬を染めて見てくる。
「……はい」
「…俺じゃなきゃ、めんは幸せになれないの?」
「…はい」
「俺と、この先もずっと一緒にいるつもり?」
「はい」
「…死ぬまで……?」
「死ぬまで」
ぼんさんがゆっくりと俺の頬を撫でてきて、ポロリと泣く。
その顔は困ったような呆れたような表情だったが、あの悲しそうな苦しそうな表情ではなかった。
何かを決意したように清々しく、とても美しかった。
「っん」
「ぼんさんっ…」
引き寄せられて、唇を奪うのに時間は掛からなかった。
「もう一度…言います…」
「ん、…」
「ぼんさん、俺は貴方が好きです、付き合ってください」
告白をもう一度…
「…うん、いいよ」
悲しませて…ごめんね、今度は…ちゃんと最後まで隣に居させてね。とぼんさんが花が咲いたように笑って俺に寄りかかってきた。
「っーーー!!!シャァおらぁ!!」
嬉しくて叫び、絶対幸せにします!離しません!と叫びぼんさんが「うるさっ」と笑う……本当にやり直しが出来た…嬉しい、嬉しすぎてやばい。
ぎゅうぎゅうと身体を抱きしめて、いい雰囲気で…つい、このまま2回目出来るんじゃね?とぼんさんを抱え上げて寝室へと動く、行儀悪く足でドアを開けてゆっくりベッドに下ろすと目を見開いたぼんさんが、キッと潤む目で睨んできて
「手が早い…」
と頬をふくらませた。
はい、可愛い、可愛いぼんさんが悪いでしょ?
「…ぼんさん、今回俺はとーーっても傷ついてとーーても悲しんだんですよ?」
「え…あ、ごめ…」
「だから、ね?」
慰めて?とぼんさんに覆いかぶさり囁けば、ひくりと真っ白の喉が動いた…。
朝…
カーテンの隙間から朝日が照らしていて、あぁ天気いいなぁ、午後から美味しいもの食べいこうかな…と身じろぐ恋人の額にキスを落とす。
ゆっくりと開いた瞳がぼんやりと俺を写し、「めん…」と呟く。
昨日の事が脳裏に浮かびビクリと身体が強ばる、え、また別れようって言われる?と脳がしっかりと覚醒する。
「お腹空いた……」
「…………」
恋人の口から出てきたのは、ポワンとした声で、そう呟いた後にんんーっと顔を俺の胸元に擦り付けた。
「昨日から何も食べてない…お腹空いた…」
「っ…ぼんさん、はい、食べに行きましょ、俺、っ、美味しい場所、沢山知ってますッ…ふっ、ぐすっ、貴方と、一緒に、沢山行けるように…ッ調べで…っ」
幸せだ、幸せ過ぎて涙が出る。
この日常会話が、嬉しすぎて…噛み締める。
ぼんさんは、「…めん、好きだよ…悲しませて…ごめんね…」と優しく背中に手を回しポンポンと叩く。
「ぼんさん…っ、俺の全部あげるから…ぼんさんの、全部下さい…」
いつぞやのやり直し…
ぼんさんは、少し目を開いて、すぐにクスリと微笑み
「うん、あげるよ、全部めんにあげる」
としっかりと答えてくれた。
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コメント
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🐷さん良かったね。🍆さん🐷さんと一緒にいれて良かった。お二人とも幸せに。
めええええええええん!!(?) あのかっちょいい🐷が、男気ジャンケンが始まった途端すぐ逃げる人だとは思わないです…😇😇😇((いつの時代の話をしているのか、自分でもよく分かりません
お、漢…!! 帰宅ラ部員の野次がもはや応援歌でしたね😭😭あぁ…報われて良かったです。ありがたうございまさ…😇