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#さとみくん
みく
12
璃音
50
はるあ
4,013
──翌日もてっきりビーチに行くのかと思っていたら、
「今日は、行くところがあるから」
朝起きるなり、そう彼に言われた。
「行くって、どこへ?」尋ねた私に、
「ヒミツだ」彼がニッと笑って、唇に人差し指を立てる。
「そんなに秘密にするような所なの?」
「いいから、行くぞ。ほら」
それ以上は本当になんにも教えてはもらえないまま、彼に手を引かれて連れて来られたのは──、
ハワイアン・ジュエリーのお店だった。
「指輪買ってやるから、どれでも好きなの選べ」
「えっ、指輪って……」
「まぁ、昨日のお詫びと、おまえは俺だけのものっていう証に、な……」
「……証、って」
突然のことにびっくりして、口をぽかんと開ける。
「そんな風に口開いてると、キスするぞ?」
くくっと彼に笑われて、慌てて口をつぐむ。
「もう……どこでもキス、しないで……」
「まだ、してないだろ。それとも、してほしかったのか?」
言いながら、片腕で腰がグッと抱き寄せられて、今にもまたキスされそうになる。
「ち、違うってばっ! 」
照れくささのあまり声を上げて、彼の腕から脱け出すと、
「ふっ……ほら、もう店入るぞ?」
笑いをこらえた様子の彼に、お店の中へ手を引かれた。
「あの……でも、指輪買ってくれるなんて、うれしい。ありがとう」
「いいって、俺もおまえに買ってやりたいんだしな」
大きな手の平でガシガシと頭が撫でられて、「……ありがとう、颯」と、もう一度はにかんで口にした……。
コメント
1件
わあ、もう…!指輪のエピソード、胸がぎゅっとなりました。「証」なんて言葉を照れながらも言っちゃう颯くん、かっこよすぎます。でも昨日の埋め合わせってところが彼らしい不器用な優しさだなって。口を開けてる姿に「キスするぞ」なんて言われて慌てるヒロインの反応も可愛くて、思わずにやけちゃいました。ふたりの甘い空気が画面越しに伝わってきて、すごく幸せな気持ちになりました🤍