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馬が駆けてくる。
土を巻き、草を掻き分け、地を踏みしめながら。
どんどんと近づき、今はもうすぐ傍に。
増援かと喜色に顔を向けるグエンタールの騎士達と、強張るサイラス殿下。
双方の表情を見てから、私はその正体に確信を持って振り返った。
すると、木々を抜け一頭の馬が躍り出た。
刹那、まるですべてが静止したように、私の視界にその姿が留まる。
紺色の瞳が私を捉えたような気がした。
静止が止み、馬が地に足を着くと、馬上からひらりと男が降り立った。
グエンタールの騎士らが驚きに目を見開きながら、その名を叫ぶ。
「ウェイド大将軍……！？」
彼らにとっては最高位の上官となる。本来ならこれ程に心強い味方はいないだろうが、彼は迷いなく剣を抜くと、私と＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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