それからしばらく俺は静かにこのクラスを見守ることにした。
初めは全く信用をしていなかったが意外とこのクラスでも良い気がする。
だが隣の窪田には手が焼ける。
ちなみにバカ野郎の名は窪田というらしい。
ぼさっと読書をしていると何やら隣で腕相撲大会というものをやっているらしい。
俺はまるっきり運動が苦手だった。
力勝負など特にだ。
見ていると窪田が一番強い。
みるみる倒した。
だが1人強敵が待っていたのだ。
それは学年一のガキ大将、榎木大将だった。
序盤窪田は劣勢だったが中盤に差し掛かると盛り返した。
ついやけに見てしまう。
そしてギリギリの接戦まできた。
こうなるともう止められない。
俺は勝手に応援をし始めた。
俺の声をみんな聞いたことがないらしく珍しそうに眺めていた。
そして窪田は榎木大将に勝利を収めたのだった。
ふと我に帰り俺はすぐトイレへ向かった。
俺のことを笑う奴らが何人かいたがどうでもよかった。
すると声が聞こえた。
「アイツええ奴やで」
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