テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
すず
第4話『李牧、動く』
趙国・邯鄲。
一通の報告書が軍議の席へ届けられた。
「東方平原にて正体不明の軍勢と交戦。」
「我が軍五千は敗北。」
「しかし死者は極めて少数。」
部屋にいた将軍たちがざわつく。
「馬鹿な。」
「そんな戦いがあるものか。」
「敵が情けをかけたのでは?」
だが、一人だけ冷静な男がいた。
李牧である。
李牧は静かに報告書を読み続けた。
「兵の動きは規律正しい。」
「指揮系統も明確。」
「それでいて無益な殺生を避けている。」
彼は目を閉じる。
「興味深いですね…。」
数日後。
虹桃軍団は中華内部へ進軍していた。
だが村を襲うことも略奪することもない。
むしろ食料を正当な対価で購入していた。
村人たちは困惑する。
「本当に軍なのか?」
「今まで見た軍と違うぞ。」
その噂は瞬く間に各国へ広がっていった。
その頃。
合従軍本陣。
楚の宰相である 春申君 と李牧が向かい合っていた。
「第八国だと?」
春申君が眉をひそめる。
李牧は頷いた。
「おそらく我々の想定外の勢力です。」
「敵か?」
「まだ分かりません。」
「味方か?」
「それも分かりません。」
春申君は腕を組む。
「面倒な存在だな。」
李牧は地図を見つめた。
虹桃軍団の進路。
その先にあるのは…。
秦でも趙でもない。
ある小国だった。
「なるほど…。」
李牧の目が鋭くなる。
「彼らには別の目的がある。」
一方。
虹桃軍団本陣。
十二将が集まっていた。
円卓を囲みながら、今後について話し合う。
「もうすぐ到着やな。」
たっつんが言う。
のあが頷く。
「ここが最初の目的地。」
地図の上には小さな国の名前が記されていた。
その国は合従軍と秦の戦いに巻き込まれ、滅亡寸前だった。
じゃぱぱが静かに言う。
「まず助けよう。」
「そこから始める。」
十二将全員が頷いた。
その夜。
李牧は密かに数名の護衛だけを連れて出発する。
目的は一つ。
虹桃軍団との接触。
「彼らの正体を確かめる。」
月明かりの下、趙の軍師は馬を走らせた…。
そして同じ頃。
虹桃軍団の見張り台では、もふが遠くの人影に気付く。
「誰か来る…。」
「しかも少人数。」
じゃぱぱは立ち上がる。
「迎えよう。」
ついに…。
中華最強の軍師・李牧と虹桃軍団が相まみえようとしていた…。
コメント
1件
あっ、読んだ読んだ!第4話「李牧、動く」🌙 李牧、すごく冷静で頭いい人って感じがする…「無益な殺生を避けてる」って見抜く所、鳥肌たったよ。虹桃軍団も村襲わずにちゃんと金払って買い物するって、もう理想の軍じゃん…!? でも最後、李牧が単身で接触しに行くの…緊張する…🥀✨ 次どうなるの!? はやく続き読みたいよ〜(≧∇≦)