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すず
第5話『軍師と総大将』
深夜。
虹桃軍団の陣営。
焚き火の明かりが静かに揺れていた。
見張りの兵たちが警戒する中、一団の騎馬隊が近づく。
先頭にいたのは…。
李牧だった。
「止まれ。」
なおきりが前へ出る。
だが、じゃぱぱは手を上げた。
「大丈夫。」
「その人は敵じゃない。」
李牧は少し驚いた。
「私を知っているのですか?」
じゃぱぱは微笑む。
「有名だからね。」
やがて天幕の中。
李牧とじゃぱぱが向かい合う。
周囲にはのあ、もふ、たっつんら十二将が集まっていた。
しばらく沈黙が続く。
先に口を開いたのは李牧だった。
「単刀直入に聞きます。」
「あなた方は何者ですか?」
じゃぱぱは答える。
「虹桃軍団。」
「第八国・虹の軍だよ。」
「それ以上のことを聞いています。」
李牧の視線が鋭くなる。
「あなた方は、この時代の人間ではありませんね?」
天幕の空気が凍りついた。
十二将も目を見開く。
のあが小さく息を呑む。
李牧は続けた。
「兵器。」
「知識。」
「戦術。」
「どれも異質すぎる。」
「まるで未来を知っているかのようだ。」
じゃぱぱは少し笑った。
「さすが李牧。」
「そこまで見抜くんだ。」
李牧は確信した。
目の前の男たちは常識の外側にいる。
「目的は何です?」
「中華統一?」
「天下取り?」
「秦の滅亡?」
じゃぱぱは首を振る。
「違う。」
「救いたい人たちがいる。」
李牧の眉がわずかに動いた。
その頃。
遠く離れた合従軍本陣。
楚軍の総大将・汗明のもとへ急報が届く。
「李牧様が行方不明です!」
「何だと!?」
「少人数で陣を出たまま戻っておりません!」
汗明は机を叩いた。
「もし敵に捕らわれたなら大問題だぞ!」
再び虹桃軍団本陣。
李牧は質問を続ける。
「救いたい人とは誰です?」
じゃぱぱは静かに答えた。
「この戦争で死ぬはずだった人たち。」
「国を問わず。」
「立場も問わず。」
「未来を変えたい。」
その言葉に李牧は目を細める。
理想論。
普通なら笑い飛ばす話だった。
だが目の前の男は本気だった。
その時だった。
外が騒がしくなる。
「敵襲!」
「敵襲だ!!」
全員が立ち上がる。
兵が天幕へ飛び込んできた。
「趙軍です!」
「数は約一万!」
李牧が驚く。
「馬鹿な…!」
どうやら自分を追跡してきた部隊らしい。
しかも指揮官は李牧の不在を知らない。
虹桃軍団を敵と判断し、攻撃を始めたのだ。
じゃぱぱは苦笑した。
「会談は中断かな。」
李牧は立ち上がる。
「私も行きます。」
「え?」
「誤解なら私が解きましょう。」
しかし外では既に戦の太鼓が鳴り響いていた…。
コメント
1件
第5話、読了しました!李牧が早々に「時代が違う」と見抜くシーン、痺れましたね。彼の鋭さはさすがで、じゃぱぱの「救いたい人たちがいる」という答えがまた胸に刺さります。理想論だけど本気なんだな…と。最後の趙軍襲来で会談中断、続きが気になりすぎます!