コメント
2件
nkさんとknさんの追放後の話、気になりますね……
天使族
善を求め悪を滅する、天空に住まう羽と輪を持つ種族。
羽と輪の大きさで地位が決まる。最高位は大天使様と呼ばれる。
手を見せてはならない、目上の者の前では微笑んではならないなどの種族独自のルール・マナーが存在する。
基本天使は温厚で、神にしたがってお互いに協力しながら悪を滅している。
ある程度成長すると羽と輪を隠すことができる
悪魔族
悪を行い善を脅かす、地底に住まう翼と角を持つ種族。
力がすべてであり、最高位は頭(かしら)と呼ばれる。頭には決闘を申し込むことができ、単純に勝ったほうが頭となる。
厳しい決まりなどはなく、自由かつ楽観的であるが、頭の言うことは絶対である。
己の持つ欲望に従うのみで、基本互いに協調性がない。
生まれたときから角と翼を隠すことができる。
間族
堕天使や善魔、または天使と悪魔の間の子である間子(かんし)のことを指す。
思想には個人差があるが、なり損ないとしてまとめて呼ばれている。
局部を取られ追放されているので天使や悪魔としての力はなく、人間界にある間族のみの村で人間らしい生活をしている。
天使や悪魔から差別を受けることが多い。
人間
ただの人間。
天使や悪魔の存在を知らない。
堕天使
悪の思考を持つ天使。
悪魔と関わりを持つ、神の命令に逆らう、人間に害を出すなど様々な事柄によって求刑されると、大天使様によって羽をもがれ追放される。
善魔
善の思考を持つ悪魔。
天使と関わりを持つ、頭に逆らう、人間を助けるなど様々な事柄によって告発されると、頭によって翼を焼かれ、追放される。
Nakamu
堕天使。悪魔であるきんときと密接な関係を築いていたため追放された。
神の命令に逆らったことや悪の思考を抱いたことはないが、天使の中では珍しく自分の意思を強く持っており種族間の溝に違和感を覚えていた節があったので、元から大天使様に目をつけられていた。
羽をもがれた時にはその激しい痛みから悲痛な叫びをあげたが、追放される時は微笑んでいた。
Broooock
食欲と睡眠欲に己を捧げる悪魔。
マイペースな性格で、人間たちと共に怠惰を謳歌することを生き甲斐としている。
きんときとは昔からずっと仲が良く、今でもこっそりと村に遊びに行っている。
追放は嫌だが、きんときと居られるならワンチャンアリだと思っている。
天使に対して嫌悪感はなく、”違う種族“くらいの認識。
天使であるスマイルと仲がある。面白いから好き。
シャークん
戦闘と娯楽に己を捧げる悪魔。
楽しいことを追い求めており、人間の遊びに強い興味を持っているためよく人間界に行っている。
過去にはゲームなどを盗んできて、Broooockやきんときと遊んでいたりした。
天使は全体的に厳しいから苦手で、自由な自分には合わないと思っている。
きんときにはよく会いにいくが、1人だと怖いのでいつもBroooockと行っている。
きんとき
善魔。天使であるNakamuと密接な関係を築いていたため追放された。
悪魔であるにも関わらず欲望が非常に薄く、何にも身を捧げずただ何もないものとして生きていたので追放前から”間族だ”と多くの悪魔に迫害を受けていた。
翼を焼かれた時はあまりの苦痛に声を出せず悶絶したが、追放される時は何処かすっきりとした顔だった。
スマイル
上から目線の上流階級天使。
羽が大きいので地位が高い。
ルールやマナーは面倒だと思っており、目上に媚びへつらうのもダルいと思っているが、その思考が他人にバレたことはない。
Nakamuときんときと交流があり、二人求刑・告発されることを一番案じていた。Broooockとは過去に人間界で遭遇している。
悪魔は理性が伴っていない事が多いので基本見下している。
きりやん
真面目で沸点が低い上流階級天使。
輪が大きいので地位が高い。
大天使様に気に入られていて、Nakamuの監視を任されていた。Nakamuやきんときとは監視を通じて仲良くなった。Broooockやシャークんについてはきんときから話を聞いただけ。
きりやんから大天使様に密告したことはない。
スマイルと幼馴染であり、お互いに心を許し合っている。
悪魔は物騒なので好きではない。
Nakamuときんとき(追放前)
「きんとき、こっち」
「はいはい」
白い衣を身にまとった小柄で中性的な男が路地裏からひょいひょいと手招きをする。
ここは人間界。
天使と悪魔が仕事のために訪れる場所だ。
この男は幸福の追求者である天使、Nakamu。
そして俺は悪魔。
わざわざ彼がこんな場所にいるのも俺たちの種族の差のせいであった。
「おはようNakamu、調子どう?」
「おはよ。バッチリだよ!さっきだってきりやんと人間を助けてきたから」
「へぇ、いいね。きりやんは?」
「スマイルが考えすぎで熱出したらしいから帰って看病ってさ」
「あ、そうなの。ママやんも大変だね」
きりやんやスマイルというのはNakamu側の者、天使である。
きりやんは気づいたらNakamuについてきていたし、スマイルはきりやんについてきたしで、いつの間にか知り合っていた。
このことが上に知られたら大目玉では済まないのに、きりやんもスマイルも程よく関わってくれる。
もしバレたとしても許される程度の最低限の会話しかしたことはないけど。
「スマイルさ、隠してるみたいなんだけど俺たちのことずっと考えてくれててさ」
「マジ?まさか考えすぎって」
「きりやんが言うにはそうらしい……」
「…なんか悪い事してる気になるな」
「きんときは悪い事して なんぼ なんじゃないの?」
「そのはずなんだけどね〜…」
俺は悪魔であるにもかかわらず、欲望もなければ悪的思想もない。
そのせいで同族には間族とまで言われてしまっている。
「わかんないんだよね、欲ってやつがさ」
「うーん……甘いものたらふく食べたいとかさ、いっぱい寝たいとか」
「それはNakamuの欲じゃんか」
「へへ、バレたか」
「食事も睡眠もいらない身体だからさ~…求められないんだよね」
「そうなんだけどさあ〜、天使ですら欲があるのにきんときにないわけないよ」
「…そうかな」
絶対そうだよ!と語気を強めたNakamuが俺の目を覗き込む。
Nakamuの瞳には酷い顔をした形だけの角を持った俺が写っていて、なんだか嫌になった。
「きんときも絶対に、何かをやりたいって気持ちがあるはずだ」
「無いから、何も無いから俺は今こうなんだ」
「そんなことない!だって、会いたいって思ってくれてなきゃ、俺たちはここで話してない!!」
「…!」
「自分で言ってて恥ずかしいけどさ、会いたいって思ってくれてるから会ってくれるんでしょう?俺はきんときがやりたくないことで危険を犯すようには思えない。」
「……」
Nakamuの言う通りだった。
俺はNakamuと会いたいから、話したいからここに来ている。
危険を犯してまで。
「…確かに、そうだね」
「!でしょ?」
俺の欲望、己を捧げるもの。
「俺は…Nakamuと友達でありたい」
「…最高の悪じゃん!」
それはお前だよ、Nakamu。
人気だったら連載します❕️