俺たちは出口のない袋小路にいた。
もう終わりにしたい。
チャンスはたった一度。
みんなが揃う最終リハの日。
リハ後に俺は涼太に告うことにした。
みんながいなくなったのを見計らって、俺は涼太に声を掛けた。
💙「涼太、ちょっと。聞いてほしい話があるんだ」
❤️「ん?」
涼太の顔が不思議そうに俺を見る。
何を改まって、とでも言いたげな顔。
俺は一世一代の勇気を振り絞った。
喉がカラカラに渇いている。手に汗がじっとりと滲む。息が荒くなる。
💙「あの……さ」
💛「翔太」
💙「なん……でっ!?…んふっ」
物陰から突然現れた照に俺は唇を塞がれてしまった。力じゃ敵わなくて、その腕から逃れられない。
よりによって、涼太の前で。
なんでこんなことするんだよ。
涼太は気持ち悪いものを見るみたいに、俺と照を見比べて、後ずさりをした。
❤️「……俺、帰るね」
💙「まっ……て!!!」
涼太がいなくなり。
俺にみっともなく縋りつく照だけが残った。
💛「ごめん、翔太。ごめん」
消え入るような声で照が繰り返しごめん、と謝り続けている。
照はぐしゃぐしゃになって、泣いていた。
馬鹿で意気地無しな俺に相応しい、あっけない恋の幕切れだった。
おわり。
コメント
30件
やーーー😭切ない😂😂😂 人間らしいね🙂↔️ 舘様の気持ちはどうだったんだろう🤔
うわぁお!終わり方びっくり!!😳 しょっぴーもひーくんも切ないなぁ… そこでくっついてくれ!!って思っちゃった🥹
ひーくんやっぱり気がついていたんだね…自分の想い人が本当は誰の事を見ているのか…しょっぴーも苦しんでいたのがわかるから切ない