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私はいつまでも、君へ思いを伝え続けるよ


柏木くんへ

しつこくてごめんなさい。

でも、君から返事を貰うまで、私は伝え続けます。

好きです。

お返事、待ってるね︎^_^

                                                    

と、昨夜何回も書き直した君への恋文を、朝カバンに入れる。女の子らしく、顔文字を真似て描いてみた。引かれたりしないかなという不安を吹っ飛ばして、お兄ちゃんのお下がりの自転車に乗って学校へ君に会いに行く。空気はいつも以上に綺麗だった。


誰にもバレないように、朝早く学校に着く。そして、君の靴箱の前に立つ。いつも通りのように、君の靴箱を開けて、君への恋文を入れるはずだった。


「え、ラブレター?」


見られてしまった。

でも、”私が恋文を送ろうとしていた君”じゃなくて、知らない人だった。とにかくこの場をどうにかしたくて、素早く君の靴箱に恋文を入れて、教室へ駆け出した


「え、ちょ、」


戸惑っている声が聞こえる。

そんなのお構い無しに本気で走った。


「はぁ、はぁ、」


久しぶりに走ったからか、もう息切れ。

それに、7月の上旬ということで、教室は暑かった。


「扇風機、扇風機」


扇風機の「強」というスイッチを人差し指で押す。ブーンという音を出して、扇風機が動く。窓も全開にして、少し涼しくなった。全開になった窓の前に立って、風を感じる。朝早く起きてストレートアイロンで通したロングヘアは、風に靡いて、まるで少女漫画のヒロインのようだった。足音がする。止まった。気配がするので、後ろを振り向いてみた。


「気づいた?」


さっき靴箱の所にいた人が、教室のドアの前に立っていた。


「おはようございます」



沈黙が続いた。

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コメント

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うぉおおおぉぉ!!最高かよ。作るの上手すぎる

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