テラーノベル
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モブレを感じさせる描写があります。
(丸山視点)大丈夫だ。
深澤くんはまだ俺に手の中にいる。
怯えた表情…
大丈夫だ…きっと、大丈夫なんだ。
俺から、離れてかないよな?
全部、俺のおかげだよな?
今まで、俺のおかげで仕事が手に入ってんだよな?
恩を仇で返すようなことはしないよな?
そうだよ。
誰のおかげでSnow Manは飛躍できたんだよ?
俺のおかげだろ?
そう、だからこそ深澤くんは俺から離れない。
そうだ。
……………そう、だよな?
まだ、不安だ。
本当に深澤くんは俺の手の中にいるのか?
笑顔だけじゃない、あの怯えた表情でさえ、演技だったらどうする?
俺は、騙されてるのか?
あのガキに…?
ふざけんな…!!
大人を、ベテランを舐めやがって……!!
もしそうなら、もっと”しつけ”しないとかなぁ…?
悪い子なら、俺が直してあげないと、ね……
(阿部視点)
照と翔太、そして俺の3人での情報共有を終えて、俺は別の仕事の現場にいる。
ふっかが最近やっていること、何となく予想はついてた。
それでも、信じたくなくて…
そんな大変なことを1人で抱えて、隠して、苦しんでるなんて、信じたくなんてなかった。
でも、証拠は揃ってるんだ。
………来週、『CUT OUT!!』の撮影がある。
その時が、俺らの戦いの日。
ふっかは、この雑誌の撮影を終えたら直ぐに楽屋を出る。
きっと、あのスタッフに呼び出されてたんだ。
次も呼ばれるはず。
でも、スタッフのところに行くのはふっかじゃない。
俺、照、翔太で行く。
ふっかのことは、何とか他メンバーに引き止めてもらう。
強引でもいいから、絶対にふっかをあいつのところに行かせない。
でも、やっぱり……
ふっかの口から、直接聞きたかったな。
いや、簡単に話せる話じゃないってことはわかってるんだけど…
壊れる前に、助けを求めて欲しかった。
ふっかを車に乗せた時、もっと強引にきいとけば良かったな。
そしたら、まだ救えてたかもしれないのにな。
いや………
俺じゃ、救えなかった。
ふっかのことに気付けても、きっと話してくれなかった。
照、なら救えるのかな…?
俺は、知ってる…
照が、ふっかに抱いてる感情。
頼んだよ、照。
俺も、翔太も…
佐久間たちだって、みんながふっかの異変に気付いてる。
でも、俺らだって気にしてないフリをしてる。
それが、ふっかのためになるかもって思ってね。
でも、それが結果として悪く出た。
だから、踏み込まないとダメだ。
でも、踏み込みすぎてもふっかに拒否される。
適切な距離、ふっかのパーソナルスペースを理解しているのは照だけ。
照だけが、ふっかを傷つけずに救えるよね…?
信じてる。
信じてるよ、照。
(深澤視点)
「………?」
最近、おかしいな…?
おかしい?
おかしいって何?
何がおかしいの?
何もおかしくないはずだよ。
だって、いつだって“ふっか“は完璧だ。
“深澤くん“は、もう役割を果たしまくってる。
もう、何もかもがうまくいってるはずなのに…
なんなの、この違和感は……?
「ふっかぁ!!!おっち〜!」
「おお!ちょっと、佐久間!急に抱きつくなって!!わら」
すぐに“ふっか”に切り替える。
愛され笑顔で、声のトーンを上げて。
……切り替える…?
いつから、“ふっか“になってた…?
いつから……
いつ、“ふっか“に切り替えて、いつ、“深澤くん“に切り替えてる?
今は、何?
“俺“……今ここにいるのは……”誰“?
“ふっか“?“深澤くん“?
それとも、“俺”?
………“俺“って、何……?
「………ふっか……深澤、お前、大丈夫か?」
「……ぇ?う、うん!!もっちろん!わら」
ふ〜ん、ってだけ言って、佐久間は抱きついてた腕を離す。
肩をぽんぽんとだけ叩かれて、佐久間はめめ〜!!って言いながら走ってった。
なんだったんだ…?
一瞬だけ感じた、佐久間の鋭い視線。
それが、怖くて……
そう。
それが怖くて反応が遅れたんだ。
そう、うん、そうだよ。
「ふっかさ〜ん!この後暇やったりする?」
「……おう…うん!暇だけど?どっか遊びに行く?」
次は康二か。
ああもう…
笑って笑って…
今どんな顔してるのかもわかんないけど、とにかく笑おう。
“ふっか“なんだから。
「……いや、えっと、や、やっぱええや!!」
「………は?」
こいつ、何言ってんの?
急に気まずそうに目を逸らしながらもじもじする康二。
何?どういうこと?
さっきまでノリノリだったじゃん。
「その、ふっかさん。体調悪いん?顔、引き攣ってるで…?」
「ひき、つってる……?」
康二の急な指摘。
顔が引き攣ってる?
誰の顔が…?
“ふっか”の顔が……?
完璧な、みんなに愛される“ふっか”が?
「ふっかさん!!!」
気付いた時には、足が勝手に動いてた。
後ろからの康二の声を無視して、ただただ走る。
わからない…
わからないわからないわからないわからない!!!!!!!!
なんで?どうして?
“ふっか”が崩れるわけがない!!
そんなわけ…そんなわけない……!!
ピロンピロン…!
スマホが、なってる。
あいつからだ。
でも、ちょうど良かった。
たとえ“ふっか”が崩れても、まだ“深澤くん“が残ってる。
まだだ。
まだ、崩れてなんかない。
“深澤くん“に切り替えろ。
感情の読めない笑顔を浮かべろ。
証明するんだ。
まだ、“深澤くん“は終わってない。
急いで倉庫の扉を開ける。
バカみたいだな。
こんな場所を逃げ場にするなんて……
でも、こうでもしないと…“深澤くん”は……
ガタンッ!!
「………っ!?」
いった……
身体を、思いっきり壁に押し付けられる。
「なぁ…?深澤くん?」
「……….丸、山さん…?」
何、こいつ……
急になんなの…?
………あ、これ、知ってる…
かなり、まずいやつ。
この状態は、“深澤くん“になってからは見なかったんだけどな……
やば……これ、手に負えないやつ……
気持ち悪い…
「あ゛…っ!!!?や、だ……やだぁっ!!!!」
気持ち悪いし、苦しいし、痛いし……
「ぅあああっ!!!んっんっ!?はぁ…はっ…///」
何でだろ……?
もう、すでに…こんな感情、忘れてたはずなのに……
「っ…!!やめ、やめて……っ!!!あああっ!///ダメ!!!!!やだぁ!!」
おかしい…
おかしいよ…
こんなの、“深澤くん“じゃない…!!!
満足そうに、あいつは出てった。
倉庫の重い扉が閉まる音がする。
気持ち悪い…気持ち悪い気持ち悪い気持ち悪い……
なんで…なんでなんでなんで?
“深澤くん”は完璧だったでしょ?
なんで、あいつは気付いたの…?
誤魔化せてなかったの?
誤魔化せて………
“ふっか“も“深澤くん“も…
崩れ、始めてる……?
じゃあ、今ここにいるのは誰なの…?
「……“俺“って一体…」
目の前に置いてある小さな鏡が目に映る。
その鏡に映ったのは、誰…?
「……お前は…一体、誰なんだよ……?」
saku
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コメント
3件

とりあえず…💛…💜を助けたげてぇ〜。゚(゚´Д`゚)゚。
読み終えました……。第8話、すごく苦しくて、でも目が離せなかったです。 丸山さんの歪んだ執着と「しつけ」という言葉の恐ろしさ。そして阿部さんの「照だけがふっかを救える」という信頼と切実さ。それぞれの視点で積み重なっていく違和感が、ラストの深澤さんの「俺って一体…?」という問いで一気に炸裂した感じがしました。 倉庫の場面は本当に胸が締め付けられて、読みながら息が止まりそうでした。演じ分ける自分自身が崩れていく感覚の描写が、あまりに生々しくて……。 次の展開がどうなるのか、気になって仕方ないです。続きを楽しみにしていますね。