テラーノベル
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江ノ島水族館から帰ってきて、宿泊先の旅館に入る。
部屋は結構広めで、ベランダ側にある障子を開けると、江ノ島の街並みが佇む景色と夕日で水面が鮮やかに煌めく綺麗な海が広がっていた。
「綺麗…」
こんなに綺麗な景色を見たのは、本当に久しぶりかもしれない。
mg「あべちゃん、はい」
見惚れていた俺の肩を目黒にとんと叩かれて我に帰る。
はしゃぎすぎた…。
mg「これあべちゃんの浴衣ね。」
「あっ、うん、ありがと…」
mg「俺、先着替えちゃうけどどうする?」
「あっ、俺は先温泉入ってくる。
ご飯って、お風呂入った後だったよね?」
mg「そう、じゃあ俺も入ろうかな。
先行っていいよ。」
あべちゃん出てきたら入る。とふわっと言われてしまった。
旅館では珍しい個室の温泉が付いている。
ざぶんと湯船に浸かって仕舞えば、今日1日の疲れがどっと溢れていくような気がする。
露天風呂的な感じなので、江ノ島の景色と海が一望できて、リラックスできた。
浴衣に着替えて、部屋に戻る。
「あっ、めめっ、開いたよ。どうぞ…」
うん、と言う目黒の浴衣姿に思わず見惚れてしまった。
少しだけはだけている裾からは目黒の鎖骨が見えて。
イケメンは、浴衣すらも着こなしてしまうんだな、と。
なんでか恥ずかしくなってしまって目を逸らす。
すっと、自分の首元あたりの裾に触れられる。
「えっ、」
mg「ちょっと、はだけてる。」
そう言って目黒は手際良く浴衣をしつけ直してくれた。
「あ、ごめん、ありがとう」
mg「んん、浴衣、似合ってるね」
ふわっと微笑んで言われてしまったら。
もう、恥ずかしくなって持っていたタオルで反射的に顔を隠してしまった。
「…お風呂、どうぞ」
隙間からちらっと目黒を見ると、あはは、と無邪気に笑っていた。
お風呂から出てきた目黒と机を囲む。
ここの旅館のスタッフの方がこの食材は〜産でとか、この地域の特産品で〜とか、少し長めのお話を聞いて、話が終わって一安心する。
「食べますか」
そう言って箸を持ってお互いに皿に手をつける。
どれもこれも美味しかった。
でも、それ以上にこれ美味しい!とか、初めて食べた!とか、めめの反応がとにかく可愛くて、正直、食事どころではなかった。
食べ終わってひと段落。
俺はベランダから夜の江ノ島を眺めていた。
mg「あべちゃん 」
「わっ、」
すっと後ろから目黒に抱きしめられる。
「どしたの笑」
mg「…話、あって」
聞いてくれる?と、耳元で話す目黒の声は酷く怯えているように見えた。
「うん…」
mg「俺さ、考えたよ」
mg「この一ヶ月、あべちゃんとのこと、考えたよ。いっぱい考えた。」
目黒の抱きしめる力がぎゅっと強くなる。
mg「別れよう、って考えたんだ。」
その言葉を聞いて、ぎゅっと胸を締め付けられるような感覚になる。
mg「やっぱり、男の人とは無理かもなって」
目黒の声が、すっと耳に入っていく。
そのせいか、堪えようと思っていたものが、全部溢れていく。
止まれ、止まれって思っても、溢れ出る涙は止まらなくて。
ちゃんと、考えてくれた結果かこれだったんだ。って自分に言い聞かせようとしても、無理だった。
溢れ出ていくものを必死に指で拭う。
#相互部屋
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「うん…」
mg「別れよう、と思ってた。」
「うん..」
mg「でも、無理だった」
目黒の言葉に拭っていた指を止める。
mg「気がついたら、あべちゃんだけを目で追ってた。
気がついたら、嫉妬してた。」
mg「気がついたら、会いたいと思ってた」
目黒の一言一言が沈んでいた心に響く。
mg「俺、あべちゃんの好きには程遠いかもしれないけど」
「…ぐすっ」
mg「…ふとした時に、会いたい。
そばにいたい、いて欲しいって思える相手が、あべちゃんならいいなって思った。」
目黒が頭を肩にぼすっと預ける。
mg「俺、もう手放す気ないよ」
外から聞こえる海の音で、かき消されるかもしれないくらいの声で目黒は言う。
その瞬間、またぎゅっと溢れていたものがぼたぼた落ちていって。
「…ぐすっ、それ、ってさぁ」
mg「うん」
「俺のことっ、好きってこと?」
鈍感だとは思ってる、自分のこと。
でも、こればっかしは聞きたかった。
俺の思い間違いではないと証明したかった。
mg「…うん、好きってことです。」
ぎゅっと目黒が俺を抱きしめながら目黒側に立たせる。
mg「あべちゃん、俺は、正式にあべちゃんと付き合いたい。いや、ずっと一緒にいて良いですか?」
目黒の声は、少しだけ震えていた。
「っ、おれもっ、すきっ…」
「めぐろのことがっ、だいすきっ…、」
その瞬間、ぎゅっと目黒に抱きしめられる。
mg「…良かった…。」
mg「大好き、もう、本当に。」
離さないからねって、優しく微笑む目黒が、俺は大好きだ。
目黒の方を向く。
目黒は、俺の涙を指で優しく拭ってくれて。
mg「大好きだよ」
その一言だけでも、今は幸せでいっぱいだ。
波風が涼しく広がる部屋で、俺たちは互いに口付けた。
fin〜
/皆様のおかげで無事完結まで持っていくことが出来ましたー!!本当にありがとうございました!長かった…、
拙い文章で分かりにくい部分もあったかと思いますが、ここまで来れたのは皆様のおかげです!!本当にありがとうございました😭
次回作もめべさんで決まっていますので、また完結まで見届けてくださると嬉しいです!
本当にありがとうございました😊
少しでも、皆様の心に残る作品になっていますように…
後日談、投稿しますのでしばしお待ちを〜☺️
2026 7⁄18 fura
コメント
9件
完結までお疲れ様でした☺ 💚よかったねぇ🥹このお話の🖤は穏やかで本当に優しくて大好きです! 後日談も楽しみにしております😃

うー 一瞬どうなるかと思いました。 ハッピーエンドで終わって良かった🥰 🖤男前すぎます。最高😆 次楽しみにしております♪