テラーノベル
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君が探していた場所
・mrrs(🏴☠️🦋)
・あらすじ必読
・回想 ***〜***
・雰囲気作るために空白開けてあります。
⚠️いつもより長め
「第3話」
「え……。」
私は衝撃的な光景を前にただそこに立っているしかできなかった。
「る、るしあ…?」
聞き馴染みのあるはずの名前を呼んでも沈黙が返ってくるだけだった。
もしや人間違えかと思い、去ろうとした瞬間
「まり…マリン…?」
3年ぶりに聞いたあの声が戻ってきた。
る し あ は こ こ に い た。
「るしあ…!お前どこにいたんだよ…!!泣」
「ずっと探してたんだぞ…泣」
私は必死に少し小さな体にただ子供のように縋り付いていた。
「うん…泣ごめん…泣でも私、」
「死 ね な か っ た 。」
「え…」
“死ねなかった”…?
「な、なんで…死のうとしたの…?」
「…マリンなら、あの時のこと…覚えてるでしょ…。」
涙が引っ込むのと共に、3年前の記憶が鮮明に蘇ってきた。
***
あの日は冷えた寒い朝だった。
私は特別その日はオフだったから、朝までゆっくり眠って、起きたら
誰かの配信を見ようって考えてた。
まだ寝ていた朝、突然スマホが震え、着信メロディーが流れた。
それはぺこらからの電話だった。
🏴☠️『んー…なぁん だよ…まだねむいんだよ…。』
👯『はぁ!?あんたそんな間抜けなこと言ってる場合じゃねぇぺこ!』
🏴☠️『んぇ…?』
👯『気づいてないぺこか!?』
この時まではぺこらがいつもより騒いでてうるさいとしか考えていなかった。
あんな“大変なこと”だったと知らずに。
🏴☠️『だっから、要件をはやk…』
👯『るーちゃんのチャンネルが炎上騒ぎになって、るーちゃんが…』
👯『 失 踪 し た ぺ こ ! 』
🏴☠️『……………は…?』
その言葉で目と脳みそが一気に覚醒した。
🏴☠️『し、失踪したって…どこに…!?』
👯『それが…連絡がつかないぺこ…。』
🏴☠️『…なんで!?普通に連絡先だって残って…』
試しにラ◯ンを送ってみても、電話しても繋がらなかった。
🏴☠️『本当にいない…どうしてああなったんだよ…!』
👯『事務所の方だって繋がらないぺこ…よ。でも────────。』
🏴☠️『何かあったのか…!?』
👯『るーちゃんの昨日の配信が荒れて炎上してたぺこ…。』
🏴☠️『え…?』
👯『…口で言うより見たほうが分かると思うぺこ…。』
👯『それに…3期生だけ急遽事務所に集まることになったぺこ。』
🏴☠️『わ、分かった…。』
プツンッ
昨日の配信?炎上?
どういうことだ?
You◯ubeで、るしあの昨日の配信を確認すると、そこにはとんでもない光景
が目に映った。
「なにこれ…。」
潤羽るしあ、Twitter(現:X)のアカウントで
同 期 へ 悪 口 を 書 い て い た よ 。
『え、なにこのコメント』 『デタラメ書いてんなって。』
『なになになに』 『怖い』 『るーちゃん?何にもしてないよね。』
証拠?ありますよ。
マジでさーw同期やなんだけどw
ぺこらとかぺこぺこずっとうるさいし
ノエルは胸デカアピールきついし
フレアはなんか1番真面目ですみたいなのおもんないし
マリンに関してはもうセクハラばっかでキモいしさw
もう最悪だよw抜ければよかったwww
『るーちゃん?嘘だよね』 『えなんでなんでなんで』
『配信中にこれはやばない?』 『るしあマジか…。好きだったのに。』
『えなんでこれだけで本人って言えるの?』 『でもこれ、よく見たら───』
…公 式 マ ー ク つ い て ね ?
『最悪』 『降ります。ありがとうございました。』 『アイドル関係のVはこうなる』
『好感度爆下がり』 『3期生やめろ』 『他の4人可哀想』
『3期生で1番存在ないくせによくそんなこと言えたな』
『もう君生きる価値ないよ。』 『Vはやめて、真面目に働くのが1番』
『なんでこいつ3期生に入れたの?おかしくない?運営も会社も。』
『早く消えて死ねば良かったのに。』
目の視界がぼやけたり鮮明になったりを繰り返していた。
とにかく煮えたぎるような怒りに襲われ、なにも羽織ることなく、
なにも口に入れることはなく、外を飛び出した。 氷河のように冷たく、
ただ事務所一方通行へと人目気にすることなく無我夢中で走った。
るしあがっ…るしあがッ…!!
「あんなことするわけないッ…」
急遽事務所に集まったのはノエル、フレア、ぺこら、そして私の3期生4人。
正面に座り、深刻な顔をしているのはYAGOO。
「せっかくのオフだという時にすみません。」
「るしあさんについて話さなければいけないことがあるんです。」
「るしあが…何したっていうんですかッ…!?」
「マリリン…!あんた落ち着けぺこよ…!」
「そうだよ…!まず冷静に話聞こうよ…。」
暴れる私を止めるのはぺこらとノエル。フレアはYAGOOに何かを求める
ような厳しい眼差しでYAGOOを見ていた。
「るしあさんは…失踪したと思われます。」
確かに、失踪したのは間違いない、YAGOOの話を聞く前に
4人でるしあの部屋を訪問したが、自然と鍵は空いていて
物が乱雑に散らかっているのではなく、逆に誰も使っていないような
綺麗な状態だけが残り、るしあだけはいなかった。
「事態はかなり重い状態です、捜索届も会社側の判断で提出いたしました。」
「ですが…るしあさんの活動状態について、報告があるんです。」
「ッ…!?」
「るしあさんの配信にあったコメントに、貴方達の悪口を書いていたとありましてね。」
「ッ別にるしあはそんなこと…」
「いえ、あれは公式マークが付いていたんです。」
YAGOOは私の声を掻き消すかのように話した。
「るしあさんに話が聞けない以上、会社側として」
「事態を放っておくわけにはいきません。」
「なので名目上の契約解除になりました。本当に申し訳ございません。」
「ッ……」
3期生はもちろんあとから情報を聞いて事務所に駆けつけてきたメンバーも
みんな深刻な表情をしたり、中には泣きわめく人もいた。
私は一気に自分の無力感に嫌気がさしてきて、大切だったものが
なくなった瞬間に意識が薄れる感覚がして、パニックになりかけた。
それからはずっと、しんどかった。
***
「そっか…wやっぱり私のこと覚えててくれたんだね。」
「でもあれ、るしあはやってないどころか、嘘なんでしょ?」
「え…?な、なにいってるの…?(震」
「るしあは…あんな酷いことをしたんだよ?」
「それなのに、マリンに会えて嬉しいなんて…笑酷いに決まって…泣」
「もう私の前では嘘なんか吐かなくたっていいんだよ。」
「私に会えて嬉しいんだろ?私達に“あんなこと”を言うるしあは絶対そんなこと
思わないからさ。濡れ着着せられたのに、演じなくたっていいじゃん?」
「やっぱり、バレちゃったか…w」
「そんなんで騙せると思うなよ〜?お前はマリンの彼女なんだからな…!w」
「う“…そ、そんなこと言っておきながら3期生わかりて3冠王とっちゃってさー…」
「え?配信見てたの!?」
「そうだよ…私だってみんなから離れたくなかった…泣」
「もう、ここなら心配ない、帰ろう。」
「あ…えっと…」
「ん…?どうした?」
「えーっと、もう前のマンションじゃないんだよね…。
「そっか…!んじゃ…」
「3年ぶりにマリンの部屋に泊まるか!?♡」
「絶対えっちなこと考えてんじゃん…!!」
「ちげーぇって!ほら…やっぱりいろいろ今までの話も聞きたいし!」
「あと…ずっと触れるの忘れてたけど…”その右目の包帯のこと“も話してもらうぜ。」
「え…あ、まぁマリンになら話してもいいけど…。」
「じゃ!そうと決まれば船長の家にしゅっこーですな!」
「ねぇー!?置いてかないでよー!」
「ごめんwってー!」
土手を流れる川は夕日で赤橙色に光っていた。
「第3話」
冷えた朝と夕日
to be continued…
※作中で見られた、誹謗中傷のコメントを表す描写は本人様へは全く関係ございません。
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中傷を促しているわけではなく、作品に必要な描写として書いています。
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誹謗中傷やそれらを示唆する行為もやめましょう。by作者
コメント
3件
るしあ見つかって良かった...泣 そして船長相変わらずだなw
続きが楽しみっす