衝撃波が周囲を駆け抜け、炎が雲散霧消していく。
反射的に閉じたまぶたを開けると、爆心地に立つ男は魔法障壁の向こう側で健在だった。
ただし、魔法障壁には大きな亀裂が無数に入っていた。今にも崩れ落ちそうだ。
「よしっ」
俺が小さくガッツポーズを取ると、男は無表情のまま、不愉快そうに鼻を鳴らした。
「手を抜き過ぎたか……そして謝罪をしよう、お前に希望を与えてしまったことを」
男の周囲に魔法陣がひとつ、またひとつと展開していく。
その姿は、曼荼羅を背負う仏様のように神々しく、超常的な威厳があった。
――こいつ、まだ本気じゃねぇのかよ……。
「オレの名前は烈堂烈徒。異世界での二つ名は【炎帝】。地上最強の炎熱魔法の使い手で貴様の上位互換だ」
無数の魔法陣から一斉に巨大火炎弾が放たれた。
「ッ、海崎! *********
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