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植まどか
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第二話
数週間後。
完全に冬になった。今日は、家を出る日。
冒険者を雇ってくれたらしい。それも、強い人たち。
どのくらいのランクなのかはさっぱり……いや、そんなのは、日本のラノベだけの可能性が……
でも、詳しくは話されていない。というか、あの日から誰にも口を聞いていない。
……部屋に引きこもってただけだけど。
私は、荷物をまとめて、冒険者が来るのを待った。
「ソニア。冒険者の人が来たわよ」
お母さんがそう言って私の部屋の扉を開けた。
私は俯きながら、冒険者の人の元へ向かった。
リビングに行くと、アンナとアンナを抱いたお父さんと冒険者の男性が三人いた。
え? ソロだと思ってたのは……自業自得か。話さなかった私が悪い。
もう、なるようになれ。
嫌ならば、嫌って言いたい訳じゃない。苦しいなら、苦しいって言いたい訳じゃない。怖いなら、泣く訳じゃない。
……本当、呆れる。こんな自由人の私が人にねだって、強い人たちを……ごめんなさい。巻き込んで。
「君が、ソニアちゃん? よろしくね」「あぁ、自己紹介はまた後でとして、よろしくな」「よろしく」
ゾロゾロと冒険者の人たちは、私の事を囲った。
いやいや、圧が凄いし。
私がおどおどとしていると冒険者の人たちは苦笑した。
薄いブロンドに青い瞳の男の子が「ゴメンね。じゃあ、外国の治安の良い町へ送りますね」と言って冒険者の人たちは私を連れて家を出て行った。
荷馬車に乗せられると、まず説明が入った。
一人で行動しないで、必ず、誰かと一緒にいる事。体調が悪くなったら、直ぐに言う事。
……まぁ、無理をせずに、危ない事をするなって事か。
生きてて、分かるけど、普通の五歳って分からないのかな? 知らんけど。
「じゃあ、自己紹介からするか」
そういったのは、サラサラの黒髪に、ヘーゼルナッツのような瞳で、双剣を背中に背負っている。スラリとして背が高い。多分、リーダーかな?
その人が「このパーティーは、『彩光』と言うんだよ。僕は、リーダーをやってるオメロ」と優しい笑顔で私の事を見つめた。
「じゃあ、次かな」
そう言ったのは、さっきの薄いブロンド髪で青い瞳の男の子だ。運転席に座ってる。
荷馬車って、運転席っていうのかな? 知らんけど。
年齢としては、十歳か、それより上だろう。魔法が使えるのか、魔導師のようなローブを羽織っている。
「僕は、ハルだよ。見ての通り、魔導師をやってる。何かあったら気軽に相談して」
そう言って私の方に振り返って微笑んだ。
ハルさんが「ほら、次は、レイだよ」と私の前にいる人に話しかけた。
「あ、そうか……」
その人は、濃いめの金髪に私と同じ緑の瞳だ。この人も、十代だろう。片手剣を背負っていて、無口って感じ。表情では殆ど分からない。
背はそんなに高く無くて、華奢な体格だ。金髪は少し癖がかかっていて、切ったばかりという事が分かった。
「レイって呼んで。こう見えて、剣は強いから……危険な時は、直ぐによんで」
レイさんは、何か、悔やんでいるというか、何かを思い出しているのか、唇を噛んでいた。
「じゃあ、ソニアちゃん」
「はい。ソニアって呼んでください。雇って貰った理由として、遅かれ早かれいずれ、私は……」
いやいや、そこは、隠すか……
私は深呼吸を一つしてから「いえ、ここにはもう居てはいけないので、その護衛として雇って貰いました。もしかしたら、危険な事に巻き込んでしまうかもしれませんが、よろしくお願いします」と作り笑顔をした。
……今は、心から笑顔にはなれないかな。
「危険な事って、何かに追われているの?」
「どちらとも言えません。ただ、追われている可能性も捨てきれないというだけです」
私がそう言うと皆は、顔を見合わせていた。
だよね……何か話したら、殺される可能性もあるんだし。
「何か、話せない理由でもあるのか?」
「ただ、無関係の皆さんを巻き込めないって事です。話したら、情報を漏らさないために、狙われるかもしれませんし……」
私は俯いたまま、涙を流さないように、必死だった。
「……ソニアは狙われてるって事?」とレイさんは険しい表情で考え込みながら言っている。
「結論から言いますと、そうですね。魔法使いに追われてるんじゃないかなって考察です」
ハルさんごさっきの笑顔とは打って変わって「魔力が無いのも、その所為?」と苦虫を噛み潰したような顔で尋ねてきた。
コメント
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第3話、読み終えました🌙 ソニアがまだ5歳なのに、こんなに大人びた考え方をするのが切ないですね……「話したら、情報を漏らさないために狙われる」とか、普通の子がする想像じゃない。それでも冒険者の皆さんが優しくて、特にレイさんの「危険な時はすぐ呼んで」っていう一言にじんわりしました。 でもハルさんの「魔力が無いのもその所為?」って質問……やっぱり何か大きな秘密がありそう。この先、どうなっていくのか気になって仕方ないです。続き、読みますね🤍