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30分後
廊下でしばらく本を読みながら待っていると「入っていいですよ」とオーターさんの声が聞こえ中に入ると…ワース先輩がなんというか……恥という恥を全てさらけ出されたんですか?と聞きたいぐらい顔を真っ赤にして顔を覆っていた
シラユキ)え、なにこれ…
オーター)いえ?少し面白い話を…ねぇ?
シラユキ)え、実の兄の前で脱いだ?
ワース)ちげぇわバカ!黙ってろ!
シラユキ)な、なんかごめんじゃん…
オーターさんの隣に座り「オーターさんだけ話聞いてずるい〜!」と我儘を言うとオーターさんはニヤッと笑って「聞きたいならご本人からどうぞ?」と言われワース先輩の方を見ると「見るな!」と怒られた
シラユキ)チッ
ワース)舌打ち!俺先輩だぞ!
シラユキ)実の兄の前でとてつもない恥を多分晒した人には言われたくないね!
ワース)てめぇ…💢
シラユキ)キャーこわーい笑
オーター)コラコラ、ここで騒ぐぐらいなら闘技場に行ってください
シラユキ)とうぎじょう?
ワース)簡単に言えばここで戦ってくださーいって所だ
シラユキ)へ〜…
少し面白そうだな〜と思ったらワース先輩はそれを読み取って「やってみるか?」と言われた
シラユキ)いいの!?
ワース)相手は俺だがな
シラユキ)やる!やりたい!
ワース)お、じゃあちょっと行くか
オーター)それは面白そうですね…じゃ、私もついて行きましょうかね
シラユキ)勝ったら何奢ってもらおうかなー♪
ワース)勝てるといいなぁ?
シラユキ)勝ってやるし!
闘技場
シラユキ)ここ?凄い大きいね〜
ワース)だろ?
オーター)あなた達がここで本気の喧嘩を始めると良くないのでルールを決めますよ
2人)ルール?
オーター)はい、勝敗の決め方は相手に5回魔法を当てた方が勝利です
シラユキ)それ……拘束もありって事でいいよね?オーターさん
オーター)えぇ、勿論ありです
私とワース先輩は対になるように立ち杖を構える
ワース)兄貴、始めてくれ
オーター)……では、この石が落ちたと同時に開始です
シラユキ)はーい♪
オーターさんは闘技場にあった石を拾い上げ上に投げた
コツッ…
シラユキ)「ヘイルストウン」
ワース)(いきなりやって来たかッ…)
空から直径50センチぐらいの雹がワース先輩の周囲に降り始めたが……ワース先輩は地面に潜り込んだ
シラユキ)ムッ…
地面に杖をグサッと差し込み「フローズン」と唱えると地面の泥が固まった
シラユキ)やべッ、やりすぎたわ…(早くここから出さないと凍っちまうわ)
パッと瞳の色を変え赤色に変え火炎魔法を放とうとしたら杖が弾かれた
シラユキ)(生きてんのかよ笑)
ワース)悪ぃな、クソガキ
シラユキ)残念、まだ出してねぇのあっから笑
指をクイッと動かすともう1本別の杖が出てきた
ワース)やっと出したか……舐めプだと思ってイライラしてたんだよな
自分の身長より少し高い杖を地面にトンっと優しく起き「フローズンワールド」と呟くと闘技場全体を覆うドライアイスに近い物質が現れた
ワース)やる気になりやがったな
シラユキ)フゥー……
ワース)その目つき…温厚なお前から見れるなんて滅多にねぇからな…楽しませてもらうぜ?
シラユキ)そりゃどーも…頑張らせてもらいますよ
クイクイっと指を動かし「私の空間」から幾つものドライアイスに近い物質が棘のように飛び出す
ワース)(確かっと……ここはあいつの魔力切れを狙うしかねぇんだっけ…溶けねぇ物質ってメンドイな)
シラユキ)ヘクシュッ…
ワース)おまっ、寒いんだったらやめろよ!
くしゃみしたらワース先輩とオーターさんが入ってきて上着を着せてきた
シラユキ)だってぇ…しゃむい…
オーター)あーもう、終わりです終わりです
シラユキ)!!や、ヤです!まだ頑張れます!
「う〜!」と頭を擦り付け怒るとオーターさんは「わ、分かった…だが、これは解け風邪ひかれたら困る」と言われ渋々魔法を解いた
シラユキ)あ、あのぉ……これ、着なきゃダメなんですか…?
ワース)あたりめぇだ!別に逃げ回らねぇだろ
シラユキ)ん〜……そうだけどぉ…むぅ〜…
オーター)はいはい、再開しますよ
シラユキ)はぁーい!
杖を構え魔法陣を展開する
ワース)おまっ、ちょ…待て待て!壊す気か!
シラユキ)調節しマース♪
魔法陣は元の形を変え魔法の威力を少しづつ減らして行く
シラユキ)えっと…これくらいでいいか…?
ワース)あ”〜…(地面はまだ凍ってるし…)どう逃げろってんだよ…(薬はねぇし…こりゃ【負けたな】……)
パリンッ
シラユキ)あにゃ!?
ワース)やっぱお前の魔法は相手が負けを認めた瞬間魔法が解除されんな!
シラユキ)んな”っ(こいつ気づいて負けを一瞬認めたのか)
気づけばワース先輩に押し倒され杖を首に突き付けられていた
シラユキ)ま、負けたぁ…
ワース)いやぁ勝てた勝てた!ジョーデキだ!
オーター)ふむ、シラユキの魔法はまだまだ研究をする余地がありそうですね
シラユキ)人の弱みに漬け込むの早すぎ…我慢出来ないオオカミみたいじゃん
2人)…は?
シラユキ)だってそうじゃん……って、なんでオーターさんまで反応してんの笑
ヘラヘラ笑っているとワース先輩が私の両腕を掴んで地面に押付けてきた
シラユキ)せ、先輩…?
ワース)これでも結構我慢してるが?
シラユキ)……はぇ?
ワース)だ、か、ら!これでも色々我慢してるつったの!
シラユキ)え、えーっと…?
ワース)お前が他の男にベタベタしてんのも!お前が風邪ひいたとか言って休んだ日も!お前が授業で怪我して他の男に抱えられんのも!全部全部我慢してんの!
嫉妬、不安に心配…ワース先輩が私をそんなふうに見てたのは正直意外だった、だってすっごい冷たいもん
いや、これは言い訳か…多分……目を逸らしてたんだ、多分だから分からない…けど、ワース先輩がそんな感情を私に抱いているのは多少なりとも……分かっていた……と、思う…だから私はその現実から目を逸らしワース先輩も目を逸らした
シラユキ)あ、え…と…、それ、て…
ワース)ガキの頃からお前はキラキラしていた、今もキラキラしてるんだ……いや、もっと……もっと輝いてる…ずるいぐらいに
シラユキ)お、オーターさ…あの、これ……私…
オーター)ワースだけだと大間違いですよ
シラユキ)え…
気づけばオーターさんに抱えられ砂を払われた
オーター)シラユキ、あなたは少し自分の身を大切にしなさい
シラユキ)えっと…ご、ごめんなさい……?
訳が分からずキョトンとしてると2人にため息をつかれた
ワース)こりゃ1回危ない目に遭わないと危機感持たないな…
シラユキ)??先輩達とオーターさんなら許そっかな〜笑あ、負けたし何したらいいの?
ワース)コイツは…1回マジで自分の身を考えろ……
シラユキ)え?なに?結局何したらいいの?
ワース)そうだな…じゃあ
ワース先輩に手を握られキョトンとしてると手の甲にキスをして「お前を守れる存在になりてぇ」と真剣に言われた