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#リゼロ
すず
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第16話『三つの異変』
函谷関の戦場。
中央では、蒙武と汗明の軍が激突していた。
両軍の咆哮が大地を震わせる。
しかし、その裏で別の戦いも動き始めていた。
函谷関北方。
険しい断崖。
誰も攻略不可能と思っていた崖を見上げ、一人の大将軍が笑う。
オルドだった。
「面白ぇ山だな。」
燕の山岳民族出身であるオルドにとって、断崖など障害ではない。
「登れ。」
その一言で、燕軍が崖へ取りつく。
まるで猿の群れのように。
秦軍の見張り兵は青ざめた。
「敵だ!」
「崖を登ってくるぞ!」
同時刻。
韓軍陣営。
黒い天幕の中。
不気味な笑い声が響いていた。
「ククク…。」
男は細い瓶を眺める。
瓶の中には紫色の液体。
韓の大将軍。
成恢。
毒を操る異端の将軍だった。
「秦兵どもに最高の贈り物をしてやろう。」
その頃。
虹桃軍団の斥候シヴァは山道を駆けていた。
李牧軍の動きを発見したのだ。
数万の精鋭。
しかも函谷関とは別方向へ進んでいる。
「やっぱりだ…。」
シヴァは地図を広げる。
その進路の先にあるのは…。
函谷関ではない。
秦の背後だった。
「じゃぱぱに知らせないと!」
函谷関。
虹桃軍団本陣。
シヴァの報告を聞いたじゃぱぱたちの表情が変わる。
「李牧の裏道作戦。」
もふが地図を見る。
「史実通りなら、これが一番危険。」
のあも頷く。
「函谷関が耐えても意味がなくなる。」
その時だった。
また新たな伝令が飛び込んでくる。
「大変です!!」
「北方の崖に燕軍出現!」
「さらに韓軍の攻撃で原因不明の病人が続出!」
全員が息を呑む。
一日に三つの異変。
李牧。
オルド。
成恢。
どれも放置できない。
じゃぱぱは立ち上がる。
「部隊を分けよう。」
「シヴァ隊は李牧を追跡。」
「なおきり隊とたっつん隊は北方へ。」
「俺たちは毒の原因を探る。」
十二将が一斉に頷く。
そして同じ頃。
秦軍本陣では一人の老人が静かに立ち上がっていた。
白髪。
深い傷跡。
長年戦場を渡り歩いた老将。
張唐。
彼は毒で苦しむ兵たちを見つめる。
「成恢か。」
その目に怒りが宿る。
「ならば儂が行く。」
老将軍は剣を握った。
張唐と成恢。
長き因縁を持つ二人の将が、ついに戦場で激突しようとしていた…。
コメント
1件
第16話、読み終えました!三方向から同時に仕掛ける敵の異変、一気に緊張が高まりましたね。特にオルドの「面白ぇ山だな」からの崖登りは燕軍らしい視点でワクワクしましたし、成恢の毒って要素が加わることで戦術の幅が広がって良いアクセントになってます。そして張唐と成恢の因縁——これはどう繋がるんだろう…。史実ネタを織り交ぜつつ各陣営の動きがしっかり分かれていて、読んでいて「次どうなる!?」と引き込まれました!