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#リゼロ
すず
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第17話『毒将と老将』
函谷関南西部。
秦軍の野営地では異変が広がっていた。
突然倒れる兵。
激しい咳。
呼吸困難。
傷を負ったわけでもないのに、次々と戦えなくなっていく。
兵士たちは恐怖していた。
「呪いだ…。」
「韓軍の妖術だ…。」
そんな噂まで流れ始める。
だが、じゃぱぱは首を振った。
「違う。」
「毒だ。」
のあが周辺の地図を確認する。
「風向きが不自然。」
「症状が出ている場所も偏ってる。」
もふも頷いた。
「成恢の仕業だね。」
韓軍本陣。
天幕の奥で、成恢は笑っていた。
「良い。」
「実に良い。」
彼の前には無数の毒瓶が並ぶ。
「戦場とは殺し合いだ。」
「剣だけで戦う必要などない。」
周囲の韓兵ですら恐怖を感じるほどだった。
その頃。
秦軍本陣。
老将・張唐が出陣準備を進めていた。
部下が止める。
「将軍!」
「危険です!」
張唐は鼻で笑った。
「今さら命惜しさで戦をする歳か。」
誰よりも長く戦場を生き抜いてきた男。
彼は甲冑を身につける。
「成恢は儂が討つ。」
その目には決意が宿っていた。
一方。
函谷関北方。
断崖絶壁。
そこを登る燕軍がいた。
オルドの軍勢である。
秦軍が不可能と考えていた崖。
だがオルドは笑う。
「山は正面から登るもんじゃねぇ。」
次々と兵が岩場を突破していく。
しかし、その先には。
静かに待つ秦軍がいた。
先頭に立つのは――
王翦。
オルドは目を細める。
「待ってやがったか。」
王翦は無表情のまま答える。
「読めぬと思ったか。」
二人の知将が睨み合う。
北方戦線も動き始めた。
そしてさらに別の場所。
山道。
シヴァ隊は李牧軍を追跡していた。
谷の奥を進む趙軍。
その数、およそ三万。
シヴァは息を呑む。
「多い…。」
だが本当に恐ろしいのは数ではない。
先頭にいる男。
李牧。
彼はまるで気付いているかのように振り返った。
遠く離れている。
目が合うはずもない。
しかしシヴァは背筋が凍った。
「見られた…?」
李牧は小さく微笑む。
「虹桃軍団も来ていますね。」
副官が驚く。
「分かるのですか?」
「ええ。」
李牧は馬を進めた。
「ですが、もう遅い。」
その言葉の意味をシヴァはまだ知らない。
だが確実に何かが始まろうとしていた。
函谷関。
毒。
断崖。
裏道。
四つの戦場が同時に動き出し、中華最大の戦いはさらに激しさを増していく…。
コメント
1件
うわ、一気に四つの戦線が動き出して、もう目が離せないですね…! 成恢の毒使い、本当にえげつない。でも「剣だけで戦う必要などない」って台詞に彼なりの戦場哲学を感じて、嫌な魅力があります。張唐の老将の覚悟も熱いし、オルドと王翦の知将対決も気になる。そしてラストの李牧の不気味な余裕…「もう遅い」って何が始まるんだろう。次が待ち遠しいです!