テラーノベル
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それは突然だった。
リハ終わりの帰り。
いつものようにみんなで談笑しながら楽屋を出たとき、康二がいないことに気づいた。
💙「あれ、康二は?」
︎🤍「ほんとだ、どこ行ったんだろ」
❤️「先に出ていくの見たけど」
💚「トイレじゃない?荷物あったし」
俺は少し不安になり康二を探しに行った。
──
するとトイレから康二が出てきた。
ほっとした、どっかで泣いてるんじゃないかと思った。
🧡「あれ、なんでおるん?先帰ってると思ってた」
💙「…康二、俺と話せる?」
🧡「今さら何を?」
そう言った康二の顔は、もう笑ってなかった。
💙「俺、気づいてた。でもさ……もし、康二の気持ちにちゃんと向き合ったら、今の関係が壊れそうで怖かった」
🧡「壊れんで済む方法、俺も考えたよ。でも、どんだけ笑っても、しょっぴーに本音を隠すたびに、”ほんとの自分”がどっか行ってしまいそうで……でも、無理やった 」
康二は涙を流しながら言う。
俺はぎゅっと拳を握った。
💙「俺……正直わかんない。同性と恋愛するって初めてだから。まだ答えは出せない」
康二は目を伏せた。
🧡「そっか」
💙「でもな、ひとつだけ言える。康二が隣にいない未来は、絶対にやだ」
康二の肩がぴくりと揺れた。
💙「その気持ちだけは、本物だと思う。今すぐ答えは出せないけど 」
🧡「うん…」
💙「俺、康二のこと、ちゃんと知りたい。一緒に悩んで、考えて、それでも……隣にいたい」
数秒の沈黙の後、康二は顔をあげた。
🧡「……そんなん、ずるいわ」
康二は涙を拭う
🧡「でも、ずっとは待てへんで?」
💙「うん、わかってる。でも、逃げないから」
康二は目を伏せながら、小さく笑った。
🧡「そんなん言われたら……また、期待してまうやん」
俺は、その笑顔が本物になっていることに気づいた。
🧡「しょっぴぃ…」
💙「おい、抱きつくなって」
🧡「ちょっとだけぇ」
💙「ちょっ、鼻水吹いてからにしろぉ!」
🧡「あ、服についてもた、」
💙「おぃぃ──」
まぁでも、少しだけ前に進んだ気がした。
完
コメント
2件
はあぁ…好き!!💙🧡