テラーノベル
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母〔あら!今回も学年1位を取ったのね!
さすがとーっても優秀な亮平だわ!〕
亮「はは…ありがとう、母さん」
母〔お父さんにもしっかり言っておくからね!〕
母〔…そういえば翔太からは今回のテスト結果
見せて貰ってないわね。翔太、渡しなさい。〕
翔「…ッ…はい……」
…バチンッッ!!
翔「ッ…!!」
母〔…また下の方…何で?
こんなに“頭のいい亮平が兄なのに”!!〕
母〔何でこんなに結果が違うのよ!!
あんたなんて“養子”にしなければ良かった…!〕
翔「ッ!!」
亮「…翔太……(((ボソッ…」
翔「ごめんなさい、ごめんなさい……」
母〔許すもんですか!!明日から5ヶ月、
放課後友達と遊ぶことは禁止します!!〕
母〔家から出されないだけ幸運に思いなさい!〕
翔「…はい、」
母〔もういいわ。亮平、
次のテストも頑張りなさい、〕
母〔私はお買い物に行ってくるから〕
亮『うん…ありがとう母さん
行ってらっしゃい。』
母〔行ってきます。〕
ガチャ
亮「しょうt 」
翔「ッ……泣 亮兄は良いなぁ…((((ボソッ」
亮「…!!」
翔「…俺、外行ってくる」
亮「ッ…翔太、待って…!」
なんで呼び止めるんだよ。
今までずっと無視してきたくせに。
血が繋がってない大っ嫌いな兄のことなんて…
俺にはどうでもいいことなのにな。
翔「…亮兄に今の 俺の気持ちなんか…
わかんないでしょ…?」
翔「亮兄は…俺の事なんか忘れて…
いい大学目指して頑張ってよ((((苦笑」
バタンッ!!
そうだ、母さんも父さんも、亮兄がいれば、
俺なんかいらないんだよ。
だからね、亮兄。
俺の事なんか忘れて… 自分の選んだ道を生きて…
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?「あれ…もしかして、翔太?」
翔「…?」
?「やっぱり、翔太だ!」
翔「は…?お前…もしかして…涼太か?」
涼「うん、久しぶりだね、翔太」
翔「!…((ギュッ…涼太、俺、俺……」
涼「えっ…翔太?」
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涼「……そっか、辛かったね、翔太、」
翔「…涼太…俺…これから自殺しようと、」
涼「!!…絶対ダメ、翔太は死んじゃダメ!」
翔「えっ…涼太?」
涼「あ…俺…もう大切な人失いたくないから…」
翔「…涼太の話も聞かせてよ」
涼「え、?」
翔「俺の話ばっか聞いてもらっちゃったもん」
涼「翔太…、…うん、俺ね、」
涼「…両親と妹2人共亡くしたんだ」
翔「…は?なくしたって…」
涼「うん。一昨日から1人で暮らしてるんだ」
翔「……」
涼「5日前くらいかな…家族5人で
旅行に行こうとして、車で交差点を通った」
涼「そしたら反対側から大きいトラックが来て、」
涼「運転してた父さん、助手席で妹を抱いてた
母さん、母さんに抱かれた1番下の妹…それと」
涼「俺の5つ下の妹も。
後部座席に乗ってた俺は、2番目の妹を守ろうって、 ぶつかる寸前に妹に覆いかぶさった。
でも、間に合わなかった…
本当は 俺も危なかったんだけどね」
翔「妹って……ほんとの?」
涼「…?うん、“血の繋がった、本当の妹”だよ」
翔「実は俺…さっき話した兄ちゃんと…
血、繋がってないんだ」
涼「え……」
翔「亮兄が5歳の時に弟が欲しいって、
親に頼んだんだって。」
翔「そん時連れてこられたのが、俺って訳。」
翔「亮兄……今も勉強してんだろうな…」
涼「翔太……((ギュッ」
翔「え……涼太?」
涼「翔太、良ければうちに来ない、? 」
翔「え…でも、」
涼「大丈夫。俺のところに逃げておいでよ…」
翔「ほんとは……行きた、」
?「翔太…!…翔太!どこにいるの、翔太!」
翔「……!!亮兄だ…」
涼「見つかっちゃうよ?翔太、ほら、行こうよ」
翔「ごめん、涼太、俺は行けないかも。」
翔「……涼太…俺が死ぬまで待っててね。じゃ」
涼「……!!」
亮「あ、いた!翔太!!良かった…心配したよ、」
翔「…ごめん、亮兄」
亮「家に帰ろ、翔太」
翔「うん。」
涼「……気づいていたんだね、翔太は…」
涼「俺も本当は死んでたこと」
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