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グシャッ!
「うぐぁっ!?」
斧が、治の肩から胸にかけ突き刺さる
治の体は、もうズタズタだった
「痛いけど、残念」
ズブ…
治は斧を体から抜いた
すると、傷がみるみると回復する
「残念なのはお前の方だ」
バッ
「!?」
斧がひとりでに治の手から逃げ出し
再び治を襲う
流石にその事態を予想できるわけがなく
、斧は治の顔面に直撃する
ズバッ!!
「ぁ…あ」
治は、膝を着き、倒れた
「再生するんだろうが、脳は再生が遅い、
複雑だからな」
そこに、鰄郎が声をかける
「えっ、これは?」
「ぶっ殺した、何か文句あるか?」
男は首を傾げる
男の顔は、左目から、右頬にかけて
大きな切り傷がうかがえた
「殺しただと」
ドッッッッッッッ!!!!!!
「ぅ」
元から極限に鍛えられた鰄郎の発勁が、
20倍に強化され
男の鳩尾を襲う
グチャッ!
「ゴフッ…」
男は口から大量の血を吐き出す
(これは即死だな、通常の発勁でさえ
300人の人間を殺してきたんだ)
鰄郎は確信した
「お前ッ….いいの打つなぁ….っ」
「っ!?」
男は笑いながら立ち上がった
ドガァッ!!
男が一瞬で鰄郎に詰寄る
「…」
男が斧を振り上げた
「ぐぅ!」
「何してんだよ!!」
バゴッ!
突然、治が男を殴った
ドザ…
男はそれを予測できなかったのか、
勢いよく地面に転がる
「治君!?」
「大丈夫ですか?!鰄郎さん!」
「戻ったの!!」
鰄郎は治を抱きしめる
「えっ、俺なんもわかんないですよ!
気づいたら服脱げてるし、全身すげぇ
痛いし、大通りがボロボロだし!」
「そうだね、とりあえず」
「えっ」
治は鰄郎の顔を覗き込む
ゾッッッッッッ!!!
今までに経験したことの無い恐怖
万物を揺るがす程の恐怖
「治くん、あの男はね、2度君を殺した
だから、俺もあいつを2回殺す」
ドガンッ!!
鰄郎は男の元へ突進する
先祖代々、鰄郎の家系では、十連慶という
技を習得しようとするものが沢山いた
だが、技を獲得する中で、死亡者が
大量に出現した、それは、その技の
内容が鰄郎家の中で格別に強力な
技を連続で、間なく10回連続で
繰り出すという過酷なものだからである
今までの挑戦者はわかっている中でも
3万人、ただ、1人、その修羅をくぐり
抜け、それを手にする者がいた
「すぅぅぅぅ…」
鰄郎は深呼吸をする
バガッ!!!!
「ふんっ!!」
男は腕を交差させ、ガードする
(とんでもねぇ威力だ、これを繰り返さ
れたら…)
男は徐々に焦った
ボゥッッッ!!!
「ぁぁあ!!!」
究極の技、発勁・熱刃は鰄郎の父親が
開発した、唯一無二の技である
大量の炎が男を襲う
ボァッ!!
「暑い、うっぜぇなぁ!!」
ついに、男は焦りを顕にした
ドンッ——-
男は左足を強く踏み込む
そして、斧を右足を出すと同時に
投げた
ブォッ!!!
元々稲妻のような速さの斧は
斧の意思によってさらに速度が増す
「へぇ、荒れてんね」
ドッッッッッッッ!!!
「はっ….はっ…はっ…」
鰄郎は体が動かなくなった
(なんだ…体が動かないぞ…..みんなは…)
鰄郎は周りに目をやった
「なっ!?」
皆倒れている、今立っているのは
治、鰄郎、男のみ
「い、鰄郎さん、こ…これは?」
「…多分、アイツだ」
「君たちやりすぎ」
「…は?」
気づいたら、四ツ夏は鰄郎の真後ろにいた
ガコッ!
「かっ…」
四ツ夏は、鰄郎の後頭部を蹴り飛ばした
(嘘だろ…ただの…少女じゃないのか…)
四ツ夏は、最年少で総長に成り上がった
努力家である
「嬢ちゃん、お前こそ暴れてるじゃん」
ジャキッ…
男は斧を構える
「全く…仕方の無い奴らだね」
ザッ…ザッ…
「?」
四ツ夏は、2歩後ろに下がると
タッ!!
走り出し、左足を踏み込み
バガァァァアァッ!!!
それなりに大きい石を蹴った
グチャッ!!
「んぉっ!?」
男の腕に、ひとつの大きな穴が空く
「あぁ、ダメだなこれ」
ドザ…
「な、な、なんだ!?お前は」
治が怖気付く
「….まだ居たようだね」
四ツ夏はゆっくりと男の元へ歩み寄る
シュッ!!
四ツ夏は、治の背後を取り、予め自分で
持ってきた刀の柄で治の後頭部を殴ろう
とした。
治は、黒い物質で刀を作り、後ろを
刺した
ドンッ!!
「!」
四ツ夏はバックステップをし、躱す
(凄まじい突き…こいつは何者)
「ちょっと借りるぞ」
ボァッッ!!!!
全てを飲み込むのではないかと疑うほどの
炎が、四ツ夏を襲った
「そんなの、想定済みに決まって」
バガァァンッ!!!
「ぅっっ….」
治が発勁を、四ツ夏の肩に撃ち込んだ
ズザァー….
極端にダメージをひとつの箇所に受けた
ため、四ツ夏吹き飛ぶ
ズババババババッ!!
「うぅ…!」
四ツ夏は、ボロボロだった
「とどめを刺す、いくら抵抗しても
自分の苦しみが増すだけだ、大人しく
死ね」
治は、刀を構えながら四ツ夏に近づく
「や、やめて….お願い…」
四ツ夏は、まだ幼い女の子だ
「相手が悪かったな、クソガキ」
治は刀を上段に構える
「ごめんなさい…ごめんなさい…」
四ツ夏が命乞いをした
「…..」
治は、四ツ夏の首目掛けて刀を
振り下ろした
パキンッ!!
「…なっ」
治の刀が3分割して折れたのだ
「最近、演劇にハマっててね
上手だったでしょ?命乞いのマネ」
ドドドドド!!
治の体に大量の穴が空く
「ごふっ…」
その時、鰄郎は確信した
(このままでは、一生この戦争は続く…!)
そう、この戦争は終わりのないものだった
膨大な戦力を抱えた戦闘員同士の戦争は
終わることの無い喧嘩へ変わる
「治君….!!!」
鰄郎は治の元へ走る
「…君は」
そしてついに、四ツ夏と治の現場へと
到着した
鰄郎の体は、小さな丸い、青い空間に
包まれた
「面白い伝能を持ってるね」
四ツ夏は、鰄郎の元へ瞬間移動する
バゴッ!!!
「やっぱそれかよ!でも無駄だぞ四ツ夏!
俺の展開は、どんな攻撃でも1回無効だ!」
「えっ」
(隙が見えた!!やるならここしかない…!)
「治君!!!」
「はっ…!」
2人が同時に、十分すぎるほどの
技を繰り出した