ラキ「正解、さすがだな。」
女の人、もといウラド3世使いラキア・バートは不気味な笑みを浮かべそう言った。
私達を助けたあの正義に満ちた顔はもうなかった。
千々「何故、俺らを助けた?」
緑はラキアにそんな質問を投げかけた。
ラキアは素直に質問に答えてくれた。それは想像もしない答えだった。
ラキ「お前らに依頼をしたい。だから恩を売ろうと思ったんだ。」
中浦「依頼?」
ヒカリ「一応聞いてあげる。」
ラキアは写真を取り出し、それを私達に見せた。
ラキ「この写真の女を殺してくれ。」
写真の人の特徴は茶髪で赤い目をしている。髪は長く、ドレスのようなものを着ていた。
姫園「あの…この人は?」
原丸「あら、美人さんじゃない。」
ラキ「美人?この女が?コイツは血を浴びて美を保つ異常者だ。」
エリザベート・バートリーのような事を聞いて私は鳥肌が立った。
美ほど怖いものは無い、私は今は亡き歩の言葉を思い出した。
写真をよく見てみると私はある事に気づいた。写真の女の人はどことなくラキアと似ていた。
私はそれを知りたかったけど、さすがにそんな勇気はなかった。
ラキ「ここでは捕まる、別の所に行こう。」
牛若「なら、川崎市式神組の拠点は?」
千々「そこなら、泉とみなの仲間がいるから安心か。」
私達はここから徒歩15分程で着く、拠点に行くことになった。
少なくとも、敵がいつ、どこから襲ってきた時に仲間がいた時に安心するからマシ…だといいな。
天正情報屋の敵といい、式神組メンバーを無差別的に殺す殺し屋グループ。
敵や考える事が多すぎて頭がパンクしそうだった。
PM21:00
ラキ「ベッドはないのか?」
牛若「残念ながらここは布団しかないよ。」
ラキ「それは嫌だ、腰が痛むかもしれないだろ。」
他の皆はもう寝てるのにラキアだけは寝ていない。ラキアは外国人(どこの国出身か分からない)、
なので布団に慣れていないようだった。
ラキ「床に敷いていたら痛いだろ、何故他の奴らはスヤスヤ寝られるのだ!?」
牛若「フカフカで痛くないから!」
私とラキアがそんな事を言い合ってる時に事件が起きた。
サブ(不審者や敵のことを指す式神組特有の隠語)が組に入ってきたと放送が入った。
私は弓と矢を準備をして、放送された場所へ向かった。
ラキアは私に着いて来ていた。
ラキ「敵が来たのなら私の式神が役に立つ!」
牛若「いや、まず最初はあの子を起こして戦わせるよ!そうしないと後処理が面倒だからね。」
私は彼女の部屋の扉を開けて、彼女を夢の世界から連れ戻した。







