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曽野舜太side
ピンポーン
インターホンの音で目が覚める。
……やば。
時計見た瞬間、飛び起きた。
「じゅうー!ちょっと待ってなぁ!」
急いで制服に袖を通して、
髪も適当に整えて、ドアを開ける。
「ごめぇーん、じゅう!」
「全然大丈夫だよ笑 行こっか」
……ほんま、優しいなぁ、じゅうは。
並んで歩き出す。
いつもの道。
いつも一緒に歩いてるのに、今日は長く感じる。
横にいるだけで、
変に意識してしまって、
何話していいかわからんくなる。
——こんなん、前までなかったんやけどなぁ、
「……」
沈黙が続く。
いつもなら、俺の方からどうでもいい話振ってるのに、 今日は何も考えられない。
「…どうしたの?」
じゅうの声に、少しドキッとする。
「え、何もあらへんよ?」
反射で、いつも通りに笑ってしまう。
自分でも、何したいんか分からん。
いつかはじゅうに伝えることが出来たら…
“じゅうが、好き”ってことを。
…でも
こんなん、伝えられるわけない。
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