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俺は認識阻害の魔法をもう少し強くして、この屋敷の居住空間に潜入する。アルヴィアンに対しての嫌がらせの証拠を掴んだが、それを公にするよりはうまく政治的に立ち回ることがアルヴィアン的なやり方だ。100年前は荒れ地だったアルヴィアンは今では可能性と進歩、経済的繁栄にあふれている。それが実利主義と合理主義に支えられているとしたら、今回のこれもそうだ。そして貴族の中には几帳面に書面に残す人間も多い。つまり、悪事の証拠を手元に置いておくような人間だ。彼らは本当に間違っている、言わずもがな。悪事の証拠は残してはいけないという基本原則を破ることになるなら、悪事をするべきではない。もっとも俺にとってはありがたいことだ。多くの貴族たちは俺と比べたら愚かなら、アルヴィアンはうまく立ち回れる。
そしてこのような悪事の証拠は大抵書斎にあるものだ。なので俺は書斎を漁っている。大体執務用の机の周辺にまとめて置いてあることが多いのだが…。やはりか、まとめて木の籠に入れてある。一番上の書類は明らかに嫌がらせを命じたことを示している。そして俺は籠の一番下まで手を入れる。これは冊子か?冊子も含め、アルヴィアンの邸宅で確認すべきだろう。