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前回の続きより

ラウールSide


フリーズの企みにより、俺たちはタワーの最下部まで落とされてしまった。

俺が咄嗟に出した浮遊魔法でゆっくりと下降し、6人同時にふわりと着地する。

🩷「ふう……なんとか生き延びたね」

❤️「問題はここからだよ。どうするの?これから」

💙「どうするって聞かれても……」

🧡「まさか……めめがこうなるとは思ってなかったから……」

そう。ついさっき、めめが俺たちを裏切って敵側についていることが判明してしまったのだ。ようやく見つけたあべちゃんとふっかさんは、謎の機械に閉じ込められていて……俺たちは、絶望の境地に立っていた。

でも俺は、この一連の流れに引っかかりを覚えていた。

落とし穴のボタンを押す前の、辛そうだっためめの表情。普段一緒にいるからこそ分かる、めめの真面目さ。

めめはきっと、俺たちを完全に裏切っている訳じゃない。

🤍「あ、あのさ!そのことなんだけど……」

ゴタゴタと話すみんなを遮り一際大きい声で俺が喋ると、みんなは一斉に静かになった。

🧡「なんや?ラウ」

🤍「俺さ、落ちる前に見たんだけど……めめ、ボタンを押した時すっごく辛そうな表情してた」

🧡「え、それほんまに言ってる?」

🤍「ほんとだって。たぶん、めめは俺らを完全に裏切った訳じゃないんだと思う」

🩷「マジ……!?」

💛「ラウも、見たんだな」

🧡「『も』ってことは……照兄も見たん?めめの表情」

💛「うん。あいつ、マジで辛そうな表情してた。ていうか、目黒が本気でこんなことする訳ないだろ」

岩本くんの言葉に、みんな何かを噛み締めるような表情になる。俺たちの間に生まれた静寂を破ったのは、しょっぴーだった。

💙「だったら、なんでこんなことしたんだよ……!俺たちを下に落とす必要、ないだろ!」

そう言うしょっぴーの目には、うっすらと涙が光っていた。

❤️「……敵を欺くには、まず味方から」

💙「……え?」

❤️「こんなことわざがあるんだ。目黒はたぶん、これを実践してるんじゃないの?」

🤍「そうか。俺たちに本当のことを言っても、どこで敵に聞かれてるか分からないから、全員に嘘のことを伝えておく……そうすれば、完全に敵を騙すことができる。たしかこういう意味だったよね」

❤️「そういうこと。だから、目黒は本心で俺たちを裏切っている訳じゃない。……そう信じたい」

🧡「舘さん……」

🩷「確かに、蓮がこんなことする訳ないしなー」

🧡「……そうやな。ずっと一緒にやってきたんやもん。裏切る訳ないわ!」

舘さんの説得力ある言葉で、俺たちの空気が変わった。みんなも本心で疑ってた訳ではないと思うけど、こんな状況だとどうしても疑り深くなってしまう気持ちも分かる。でも、めめは俺たちを裏切ってないって、しっかり信じてくれた。


🤍「……ありがとね、舘さん」

めめは大丈夫だー!俺たちで助けに行くぞー!とみんなが盛り上がっている間、俺はこっそり舘さんにそう言った。

舘さんはニコリと微笑むだけだったけど、その柔らかな視線が舘さんの気持ちを表していた。

💛「よし!じゃあこれからどうやって上に戻るか、作戦立てよっか」

岩本くんが、パン!と手を鳴らすのを合図に、俺たちは雑談をやめて互いに真剣に向き直る。

💛「ここから上にってのは難しいから、どこかに抜け道があるはずなんだけど……」

みんな揃って辺りを見回し、何か仕掛けがないか探し回る。


🧡「ん?なんか、壁んとこに扉みたいなのあるで!」

💙「え、こっちにもあんだけど」

康二くんのところに岩本くんと佐久間くんが、しょっぴーのところに舘さんと俺が駆け寄る。かなり分かりにくいけど、2つとも扉で間違いなさそうだった。

🩷「すご!よくこんなの見つけたね!」

🧡「ま、俺にかかればこれくらい余裕や!」

💛「はいはい。調子乗らないの」

岩本くんに注意され、プクッと頬を膨らませている康二くん。こっちにいるゆり組の2人は、冷静に分析をしていた。

💙「これ、中入れんのかな……」

❤️「行けそうじゃない?ラウール、お願いしていい?」

🤍「もっちろん!行くよ〜?」

舘さんに促され、俺はまた魔法を使って扉を開ける。ちょっと試しに……と、康二くん側の扉にも焦点を当ててみる。すると、扉の鍵は2つとも解除された。

🤍「え、2つとも出来た」

💙「何それ、強っ!」

🩷「おわぁ、ほんとに開いてる!」

💛「遠隔でも出来るのか……」

もう片方の扉の3人と目を見合わせ、同じタイミングで恐る恐る扉を開ける。すると、奥には暗く長い階段が伸びていた。

🤍「こっち、階段あったよ!」

🧡「こっちもや!」

💛「なら、このまんま2つに分かれて上がってく?」

💙「え、ガチ?」

岩本くんの提案に、顔を引き攣らせるしょっぴー。

🤍「しょっぴー?」

❤️「まあ、その方が効率は良いよね」

舘さんの言葉にも、しょっぴーはさらに引き攣った表情を浮かべる。

💙「いや、そうだけどさ……」

そのモジモジが反対側の扉にいる3人にも伝わり、佐久間くんがニヤニヤしながらしょっぴーに言う。

🩷「なに翔太、不安なの?」

💙「いや、不安というか、心配というか……」

仲間想いなしょっぴーは、二手に分かれることに不安がっているようだ。

もし片方のメンバーに何かあったら……

そう思う気持ちは、分かる。でも。

🧡「不安になるのめっちゃ分かるで。でも大丈夫や!こっちには照兄がおる!」

💛「ラウの回復ポーションもあるから、安心して」

🩷「俺らがそう簡単にやられる訳ないじゃん?」

❤️「翔太。こっちにはラウ本人と俺がいるんだよ」

🤍「このメンバーなら、どの組み合わせでも最強でしょ?」

俺たちなら、大丈夫。

💙「……おう」

俺たちの言葉を聞いて顔を上げたしょっぴーの表情は、明るく自信に溢れていた。

🩷「必ず生きて会おうな!!」

🤍「みんな、また上でね〜!」

お互いに手を振りながら、扉の奥へと足を進める。左側の扉に、康二くん、岩本くん、佐久間くんが。右側の扉には、俺と、舘さんと、しょっぴー。

敵に捕まってしまったふっかさんとあべちゃん。そして裏切ったフリをしているであろうめめ。大切な3人を助けるために、俺たちは上を向いて歩いていく。



俺たちなら、ちょっと別々になったって大丈夫。


ひとりじゃないって、最強だから。

(続く)

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