テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
一同は女性を交え、近所のファミレスに入る。
そしてそれぞれの自己紹介を軽く済ませた後、信愛が口を開く。
「では、あなたのお名前をお聞きしても良いですか?」
「私の名前は浦添絹」
「浦添・・・やっぱり浦添くんの?」
信愛の問いに絹は黙って頷く。
「何で信愛はこの人が朝陽くんの
産みの親って分かったの?」
信愛は少しだけ考えるように目を伏せてから答えた。
「私も確証があった訳じゃないの
でも浦添くんの部屋で写真を初めて見た時に
二人が似てるって直感で思ったの」
「なるほど・・・」
焔垂は納得したように頷く。
しかし茜はまだ腑に落ちない様子だった。
「でもさ?」
身を乗り出しながら、絹へ目を向ける。
「この人が朝陽くんの本当のお母さんならさ、今のお母さんは誰なわけ?」
絹は静かに口を開いた。
「私の姉よ・・・」
「お姉さん?」
信愛が思わず呟く。
さくらは真剣な眼差しで尋ねた。
「なんで絹さんは朝陽くんと
離れて暮らしてるんですか?」
絹は唇を噛み締め、小さく息を吐く。
「私が──」
そして、絞り出すように言った。
「逮捕されたからよ」
「た、逮捕!?」
茜が驚きの声を上げる。
信愛は落ち着いた口調で問い掛けた。
「何で逮捕されたんですか?」
絹は自嘲気味に笑う。
「朝陽を日常的に虐待していた罪で」
「虐待・・・」
焔垂の表情が曇る。
だが信愛は静かに首を横へ振った。
「でも本当はやってないんじゃないんですか?」
「え?」
絹が目を見開く。
さくらも不思議そうに信愛を見る。
「何でそう思うの?」
信愛は静かに答えた。
「浦添くんが聞いた女性の声──」
そして、あの日の出来事を思い返すように続ける。
「『私はやってない』って言ってたんだよね?」
すると茜が首を傾げる。
「いや、あれは霊の声でしょ?
絹さんは生きてるじゃん」
信愛は静かに首を振った。
「あれは絹さんの──」
一拍置いて言葉を紡ぐ。
「生霊の声だと思う」
「いきりょう?」
さくらが目を丸くする。
「それってあれ? 恨みとかが強すぎて
死んでなくても霊みたいに写真に映り込む的なヤツ」
「そう・・・その生霊」
信愛は頷いた。
「でも絹さんの場合は恨みじゃなくて
浦添くんへの純粋な愛が生霊となって
その声が浦添くんの耳に届いたんだと思う」
「まじか・・・」
焔垂が思わず息を漏らす。
茜は腕を組み、首を傾げた。
「純粋な愛が生霊になるなんて事あるの?」
「そりゃあるよ」
信愛は迷いなく答える。
「生霊=恨みってイメージ持つ人は多いと思うけど
生霊になる、ならないの一番の 基準は
想いが強いか強くないかだからね」
焔垂は感心したように頷く。
「なるほど・・・」
そして腕を組みながら呟いた。
「恨みだろうが愛だろうが
想いが強ければ生霊になるって事か」
「そういう事」
信愛が微笑んだ、その時だった。
「あの・・・」
絹がおずおずと口を開く。
「さっきから何の話をしているの?」
困惑した表情のまま、一同を見回す。
「霊とか生霊とか・・・」
コメント
1件
**美月ゆめか🌸:** うわあああ78話読み終えたよ〜!!😭💕 絹さんが実の母親で、しかも逮捕されてたって衝撃の展開すぎる…!でも信愛ちゃんが「生霊の声だ」って言い切ったシーン、めっちゃエモかった…!「想いが強ければ恨みでも愛でも生霊になる」って考え方、すごく響いたよ…💖 そして何より、朝陽くんの耳に届いた「やってない」の声が、絹さんの純粋な愛の生霊だったって解釈が切なくて美しすぎる…😭✨ ×××さんの伏線回収、毎回アツいね!!次話も待ってるよ〜🔥
#幼馴染
猫塚ルイ

3,361
ありあ
366
ありあ
189