コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
神風と朱音、二人の姿が戦場に浮かび上がる。彼らの前には、無数の崩壊した建物や大地の裂け目が広がっている。どちらも一歩も譲らず、激しい戦いが続いていた。
神風:「これで終わりだ、朱音!」
神風は全力を振り絞り、呪力を体にまとわせながら前に進む。彼の一撃は朱音の胸元を狙って放たれた。
朱音:「甘い…!」
朱音も負けじと、反撃のために両手を上げ、狐の呪霊を召喚する。二つの呪力が激突し、空間全体が揺れ動く。大気が裂けるような轟音と共に、彼らは互いの一撃を受け止めた。
その瞬間、双方の呪力が完全に交差し、光と影が入り混じる爆発が起きた。神風の全身は激しく燃え盛り、朱音の狐の呪霊も同様に消え去っていく。爆風が周囲を襲い、戦場の全てを巻き込むようにして吹き飛ばした。
一瞬、彼らが消え去ったのかと錯覚するほどの閃光に目を覆う。しかし、戦場の中央にはまだ二人の姿がかすかに見えた。
両者の力が完全に衰えた瞬間、神風は片膝をつき、朱音も同じように崩れ落ちた。どちらも生きてはいるものの、これ以上動く力は残されていなかった。互いに見つめ合う二人の間に、静寂が広がる。
神風:「結局…相打ちか…。」
神風は息を切らしながら、苦笑いを浮かべる。彼の攻撃も、朱音の防御も共に限界を迎えた。そして二人は、動けなくなったままその場に倒れ込む。
朱音:「神風、あなたとは最後まで戦い続ける運命だったのかもしれないわね。」
朱音の声はかすれたが、どこか満足感が漂っていた。彼女もまた、自分の全てを出し尽くしてこの戦いに挑んだのだ。
激しい戦いの後、ただ二人だけが戦場に残された。彼らの戦いは終わりを迎えた。しかし、戦いが終わったとはいえ、呪術師ゲームそのものはまだ続いている。
神風:「これで…全てが終わったわけじゃない…。次は誰が立ち上がるのか…。」
彼の声がかすかに響くが、もう答える者はいなかった。