青井らだおは今日も出勤していた
忙しなく鳴り続ける通知にうんざりしながらも大型に向かい銀行強盗を取り押さえ市民の相談(クレーム)対応をする
彼はここ最近ずっと休めていなかった
だからだろう
彼は自身の異常に気が付かなかった
署前のベンチに座っていると声をかけられた
ウェッさんだ
アルフォートウェスカー、飴ブレラのボスでいつも俺を勧誘してきた人
ウェスカー やっほーらだおくん
らだお あぁなんだウェッさんか
ウェスカー なんだとはなんだ?
らだお 別に〜?wなんでもないっすよw
ウェスカー それならいいが
くだらない話で盛り上がっていると署から成瀬、マンゴーが出てきて走ってきた
マンゴー ラだおに近づくなっ!シャーッ
成瀬 何話してたのかなァ?
ウェスカー あらあらじゃあ今日はこの辺でお暇しますか
らだお もう行っちゃうんすか?
ウェスカー 警戒心の強いボディーガードの近くでは気軽に話せませんからね
らだお はぁ…?
ウェスカー ではまた
赤色の車に乗り走り去っていくウェッさんを見てため息をつく成瀬とマンゴー
成瀬 お前なぁほんとっ警戒心が無いよな
らだお 警戒心って言ったって………ウェッさん犯罪してないから今は市民だよ
マンゴー ラだおは優しすぎるの
らだお はぁ…?
成瀬 お前次からギャングボスに声かけられたら無線で俺ら呼べよ?
2人の言うこともわからなくはないがそれでもねぇ…?
だって俺としては
ギャングも半グレも犯罪してなきゃ市民っていうモットーで警官やってるからなぁー
らだお はーい
成瀬 ちゃんと聞いてんのか?
らだお 聞いてまーす
ピピッ
機械音が聞こえて通称客船が始まる
俺はいつも通りすぐさま屋上に上がりヘリに乗って空を舞う
客船上空で俺は無線を片手にヘリの操縦をする
俺はIGL担当だ
らだお“上1、最強2、ボートが2?かな“
成瀬”おけ“
マンゴー”今回飴ブレラ犯人かも“
オルカ”オルカ敵ヘリアタックいくぞ!“
らだお”おっけ〜頑張ってー“
オルカ”おう!らだおには近づけさせないからな!“
らだお”マンゴーそれ左前に居るよー”
マンゴー“殺った殺った!”
成瀬“ナイス〜”
さぶ郎”ボート班処理行きます!“
らだお”りょーかい“
成瀬”これ俺の前いる?“
らだお”とりあえず前はいないかな“
らだお”成瀬そこ前詰めてもいい“
成瀬”了解“
俺が指示をしていたら急に無線から叫び声が聞こえた
オルカ”らだおっ!“
パラパラパラパラ…
オルカに叫ばれてようやく気がついた俺は機体を動かした
ガガガガガガッ
危なっ!?
らだお 誰だァ〜?
ナツメ ナツメだぁ〜!
らだお ナツメさんか
らだお”オルカ生きてる〜?“
ピピピピピピピッ
無線連打ってことは落ちたんかな……
成瀬”大丈夫そ?”
らだお“ちょっと待って今アタック受けてる”
マンゴー“カニ前っ!!”
成瀬“えっ_______”
ピピピピピピピッ
これ成瀬もやられたな……
結構まずくね…?
俺は自身のペースが崩れていた
焦って操縦が荒くなり冷や汗を額に浮かべる
ナツメ らだおく〜ん?僕のこと無視しないでよ〜
まずいまずいっ…
らだお ちょっナツメさん!?
ナツメさんは相変わらず劣らない腕前で俺を落とそうとアタックを仕掛けてくる
正直言うと2人落ちて焦ったが俺は落ち着いてみんなに的確に指示を出さなきゃいけない
だからここで落ちる訳にはいかない
しっかりと目的を再確認した俺は再び自分のペースを生み出し相手の土俵に乗らないようにする
ナツメさんからのアタックを読み切りサーマルで指示を出す
らだお“マンゴー成瀬のとこに3人固まってるからグレネ投げていいよ”
マンゴー“わかった”
らだお“さぶ郎はボート処理終わった?”
さぶ郎“今終わったからしっぽから乗り込むけど今いける?”
らだお“うん大丈夫”
ナツメ らだおくん〜ねぇ聞いてる〜〜?
らだお はいはーい
ナツメ なんか反応雑じゃなーい?
パラパラパラパラ……パパラパパラパパラパパラ
んっ…?
ヘリが2台に増えた…?
視界をサーマルから離し周囲を確認すると真っ赤なヘリが一台こちらに向かって突っ込んできた
俺は避ける
ナツメさんのヘリじゃない
一体誰が______
ウェスカー らだおくーん?
らだお“ちょっと待って……アタックヘリ2台に増えた”
マンゴー“頑張って!!”
らだお“本署から誰か応援来れる?”
反応は…………無しっと
ふぅ……一旦終わったか?
ウェスカー らーだーおーく〜ん?
らだお ウェッさん〜^^俺にばっか構ってていいんすか〜?
ウェスカー カマかけても意味ないよー?
マンゴー“ラだおっ!今ヘリ大丈夫!?”
らだお“ダメーだけど大丈夫”
さぶ郎“それは大丈夫なのか…?”
らだお“とりあえずみんなは目の前のこと考えてて”
らだお“俺はどうにかなるから”
2台でもなんとか切り抜けた
でも……これ以上増えたらっ
? らだおきゅ〜んっ
らだお 嘘…だろっ……
ハンクっ!
おいオイおいオイ?
ちょっと待って待って!?
なんで3人もヘリ!?!?!?
ウェッさんに?ハンクに?ナツメさん…?
はぁ?おかしくね?
ハンク らだおきゅ〜んキツイんじゃなぁ〜い?
らだお マジかよっ
らだお“ヘリ3台になったから俺落ちるかもっ”
マンゴー“ごめ_____”
ピピピピピピピッ
マンゴーもやられた
中の部隊はほぼ全滅
ヘリは1vs3
終わったなこれ……
俺はこの状況を楽しんでいた
やっぱり俺はこういうスリルが好きなんだ
自然と口角が上がる
ガガガガガガッ
ナツメさんからのアタックでフロントガラスが割れヘルメットにガラスが突き刺さる
視界が悪くなったので俺はヘルメットを脱ぎ助手席に投げ置く
らだお やってやろうじゃん…
らだお“さぶ郎生きてる?“
さぶ郎”中に居るけど敵の位置がわからないから動けないかな“
らだお”今上行ける“
つぼ浦”特殊刑事課つぼ浦匠オンデューティー!“
らだお”つぼ浦今客船やってるから応援来て“
つぼ浦”ん?あぁ了解“
つぼ浦”ボートか?ヘリか?“
らだお”ボートで来てヘリは俺がなんとかする“
さぶ郎”上に上がれたけど………なんか敵固まってるよ?“
らだお”それ多分成瀬のとこかも“
ウェスカー 私たちを無視しないでくださいよっ!
絶え間なくアタックされ続けていて俺の相棒の耐久量は赤ゲージ
煙をふかしながらも必死に飛んでいてくれる
ありがとうないつも
らだお 別に無視してないっすよ!
俺はアタックを仕掛ける
ガガガガガガッっと鈍い音が響き真っ赤なヘリと正義の白と黒のヘリが火花を散らす
その時だった
俺の視界は赤に染まった
浮遊感に襲われ赤の視界で周りを見渡す
ヘリが爆発して俺は外に放り出されたようだ
そして今落下している
やっぱダメだったかぁ
まぁ後はつぼ浦が来たしなんとかなるでしょ
ため息をついてから俺は意識を手放した
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