時の流れが歪んだ瞬間、戦場の空気が一変した。
目の前に立つは、豪華な甲冑を身に纏った男――徳川メタノスケ。その威圧感に、萌香たちは一瞬で圧倒される。彼の目には、どこか冷徹で計り知れない力が宿っていた。
「よく来たな、異能の者たちよ。」
低く響く声が、まるで鋭利な刃物のように周囲を切り裂いた。彼の口元には冷徹な笑みが浮かび、その笑みを見た瞬間、萌香たちは本能的に敵の力の強さを感じ取った。
「お前らが、メタ幕府の“試練”に立ち向かう者か?」
徳川メタノスケの言葉は、挑発的でありながら、どこか命令口調でもあった。その声の裏には、確信に満ちた冷徹な意志が込められている。それを理解した瞬間、萌香の体内に一筋の電流が走った。
【異次元の戦場】
空間が歪み、瞬時に戦場は変わった。周囲の景色が不自然に歪んで、全てが異次元に引き込まれたようだった。目の前には、ただの道場ではない、異次元の試練が待っている。
「俺たちを試す?それなら、最初からそう言ってくれ。」
いさなの声が響く。その瞳の奥には、決して引き下がらない強い意志が灯っている。
「試練を受ける覚悟があるなら、最初に貴様の力を見せてもらおう。」
メタノスケは無表情のまま、手に持った神刀をゆっくりと抜いた。その刃は、まるで次元を切り裂くかのように輝き、空気すら震わせるような圧力を放っている。
「いくら力を示しても、無駄だ。」
つきの声が静かに響いた。「その刀には、異次元の力が宿っている。力だけでは、勝てない。」
その瞬間、全員が息を呑む。メタノスケは、ただの人間ではない。彼の力は、次元を超える存在そのものだった。
【電気の力】
萌香は手のひらを前に出すと、瞬時にその指先に青白い電気を纏わせた。何度も戦ってきたこの力――それでも、今回は一味違う。彼女の電気はただの電流ではない。時空をも歪ませるような、異次元の力と繋がっているかのように感じる。
「どうだ!これで終わりだ!」
萌香は手を一振りし、雷を放った。その雷は空間を貫き、メタノスケに向かって突進する。しかし、彼は冷静にその雷を受け止め、刀を一閃。雷を次元ごと切り裂いた。
「なんてことだ…」
萌香の目が見開かれる。これまでのどんな戦いでも感じたことのない、圧倒的な壁が目の前に立ち塞がっている。
【釜の力】
いさながその瞬間を逃さず、釜の力を解き放つ。
釜が地面に突き刺さり、熱と力が周囲を覆い尽くす。その炎は、瞬時にメタノスケの周囲を包み込むが、彼は微動だにしない。
「そんな攻撃は効かない。」
メタノスケが刀を振ると、炎の壁は消え去り、まるで空間そのものを切り裂くかのような力で一掃された。
【ろ過の力】
みりんはその間に、ろ過の力を使い、空間を操作しようとする。しかし、メタノスケの力が圧倒的で、みりんの力すらもすぐに無効化される。
「無駄だ。君たちの力を凌駕するのが、メタ幕府の力だからな。」
メタノスケは、冷徹な笑みを浮かべながら言った。
「お前は強い。しかし、力だでは倒せない。試練を乗り越えるためには、もっと大きなものを乗り越えなければならない。」
【決戦の刻】
「それでも、俺たちは負けない!」
いさなの言葉が響く。萌香たちは、メタノスケに立ち向かう覚悟を新たにする。今までの戦いとは違う。力だけではなく、全てをかけた戦いがここにある。
「試練がどうであれ、俺たちは仲間だ。」
つきの冷徹な表情が少しだけ柔らかくなる。「お前の力、確かに見せてもらった。だが、まだまだ終わりじゃない。」
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