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自分の顔が見えなくなった。
指先で触れてみれば目も鼻も口も存在しているのに鏡や画像の中の自分を見ると、のっぺらぼうが映っていた。自分がどんな顔だったのかすら思い出せない。
家族も友達も普段どおり私に声をかけてくる。
変わったのは私から見た自分で、彼らの瞳に映る私は変化などないようだった。
ー私は、完全に自分を
見失ってしまったー
「朝葉、あの話聞いた?」
バスケ部の練習中、二列に並んでゴール下でシュートをしていると後ろから声をかけられた。
「水川さん、青年期失顔症だってさ」
振り返ると、焦げ茶色のショートヘアの金森杏里が目尻のつり上がった大きな瞳を私に向けている。
杏里は口元に右手を添えて、内緒の話をするようにさらに声を潜めた。
「最近欠席してるじゃん。それが原因らしいよ。しかもクラスの子が連絡しても既読無視」
「水川さんって、一組の?」
「えー!マジ?ヤバくない!?」
私の声を遮るように杏里の後ろに立っていた二年の部員タチが騒ぎ始めた。
一組の水川さんと言えば、誰もが口にするのは“かっこいい”女の子。
短めの黒髪に、手脚がすらりと伸びた高身長。中性的な顔立ちで性格もさっぱりとしているため、憧れている女子も多く!いつも人に囲まれていた。
私から見た彼女は、青年期失顔症とは無縁だと思える程の人気者。
変なことろで切る人。
ぁ、 ルルイ 宛 ネ
ちゃんと 作りました