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第11話 この綺麗な星の下で
前回までのあらすじ
日常。以上。
「なぁ、ピクニック行かね?」
突然、祐がそんな事を言ってきた。
「お前、今何月か知ってて言ってんのか?」
「5月やろ?ラキ頭いかれたか?」
「この時期にピクニックっておかしいだろ!」
そう。今日は5月25日。まだ5月である。普通ピクニックと言えば、夏休みとかそう言う風な暖かくなってからやるものだろう。
…それなのに、こいつときたら。
「いやさ、俺も重々承知してるんだよ。でも、夏だと虫多いじゃん?だから、虫が少ない5月にピクニックを先にしちゃおうってことだよ。そういう事も分からないのかい?w全くラキk…痛い痛い!ほっぺ引っ張らないで!」
「でも、確かに虫が少ない時にやるって言うのは賛成だな」
「イテテ…な?そうだろ?美里とシイはどうだ?」
「私は賛成です。シイちゃんはどうですか?」
「私も行きたいです!」
「決まりだな。それじゃあ、土曜日の12時に某ピクニック場集合な。1泊2日だから着替えと寝袋持ってきてね。テントは俺が持っていく。それと、料理するから具材もよろしくね」
突然色々聞かされたな。要点をまとめると、
「土曜日某ピクニック場集合。(12時)」「1泊2日」「着替え、寝袋持参。(テントはいらない)」「具材持参」
という風か。楽しみだな。
〜土曜日の12時〜
集合時間になり、今は美里さん、僕、祐が来ている。あとはシイさんだけだけど。どうしたんだろ?
「ちょっと僕見てくるよ」
「おう。行ってら」
スタスタス…タ
何やってんだ?デケェ荷物背負って、亀みたいに転んで立ち上がれなくなってる。
「あ、そこにいる人、助けてくれないでしょうか?」
「大丈夫か?シイさん」
「あ、ラキ君でしたか。あの、早く助けてくれないでしょうか。すみません。楽しみすぎて、色々持ってきちゃって動けません」
「自業自得だろ。待ってろ、今助ける」
ストレングスとサイコキネシスを合わせてできるだけ簡単に持ち上げるか。ヨイショッと。
「ありがとうございます」
「はいはい。もう他のみんな来てるから行くよ。歩ける?」
「はい。大丈夫です」
スタスタスタ
「あ、ラキとシイだ!大丈夫か!」
「だ、大丈夫ですか…え?なんですか?その大きいリュックは」
「あ、あはは」
「ま、まぁ、とりあえずみんな揃ったし、行こう」
「そうですね。早く行きましょう」
そう言って、僕達はキャンプ場に足を踏み入れた。
キャンプ場は木が生い茂っており、芝生はしっかり整備されていた。その芝生に僕達は祐が持ってきたテントを貼った。
「そっちピーンってして〜」
「ぴ、ピーン?伸ばすのでしょうか?」
「そうだよ〜早く〜」
「美里さん、そこに打ってください」
「はい。わかりました」
カンカンカン
みんなで協力してテントを今建てている。寝る時に男女で分けた方がいいと言う祐の心遣いでテントを今2つ建てている。
まぁ、現在進行形で悪戦苦闘してるんだけどさ。
にーちーのーう!
はぁ、やっと建て終わった。疲れた〜。テント建ててたらもう15時になってしまった。早くご飯の準備をしなくては。
「みんな〜それぞれ持ってきた食材見して」
「はい。私は玉ねぎと人参とじゃがいもを持ってきました」
シイさんは健康的な野菜持ってきたな。
「私はトマトともやしとなめこ持ってきました」
美里さんも野菜か。1つおかしいの混ざってるけど。
「僕はとりあえず肉持ってきた。豚肉ね」
「俺はカレールーだぜ!やっぱりピクニックと言えばカレーだろ!」
「待ってください!それだと私の持ってきた食材使えないじゃあないですか!」
確かに、どうやればトマトともやしとなめこをカレーに使うんだろう?トマトは使えそうか?
「そ、それはそれで他の料理にすればいいんじゃあないんでしょうか?」
「それだ!その手があった!ありがとうシイちゃん。抱きしめてあげる。」
あれ?美里さんのテンションがおかしいぞ?気のせい…か?そして、僕達は料理を作り始めた。
にっちのう
よし!やっと作れた!カレーと味噌汁!カレーにはトマトが入っている。これが意外と美味しかった。
味噌汁にはもやしとなめこが入っていた。これも美味しかった。
カレーと味噌汁は合うのかって?試してみればいいだろう?
「「「「ご馳走様でした!」」」」
美味しかった〜。それじゃあもう寝るか。日も沈んでるし。
にちにちのうのう
「zzz」
祐はぐっすり寝ているな。僕は何故か寝付けなくて、今ついでに持ってきたカップ麺を作っているところだ。
「どうしたんですか?ラキ君」
「美里さん、まだ起きてたんだね」
現在時刻夜の12時。美里さんも寝付けないんかな?
「どうしたん?寝付けないの?」
「はい」
「そうか。カップ麺半分食べる?」
「それじゃあ、いただきます」
「OK。わかった」
ズルズル
「みて、あの星」
「凄いですね。ものすごい光っています」
「美里さんは星座とかわかる?僕は分からないや」
「残念ですが、私もあまり詳しくないです」
どっちも星座が分からない。でもいいや。真っ黒なキャンパスの上に、無造作に散らした白い絵の具で創ったような星の下で、僕らはカップ麺を食べながら話していた。なんとも言えない気持ちになるな。とても言葉に言い表せない感情だ。
「ファーア。眠くなったから、僕はもう戻るね。おやすみ、美里さん」
「ま、待って!」
「?どうしたの?」
「え、えっと、その……いえ、なんでもないです。おやすみなさい」
「うん。おやすみ」
ドキドキドキドキ
ヤバいって!あれは!心臓に悪すぎる!
(ラキ君にはこれを言いたい。だけど、これで関係が壊れたら?それだけは嫌だ。それじゃあ私の選択は、)
はぁ。美里さん、そのまま僕に伝えてくれればよかったのに。意味は知らないけど。
今回はここら辺で終わりにするよ。ありがとう。
【今回俺らの出番なかったな】《美里さん何伝えようとしてたんだろう?》【無視かよ】
少し告知
美里さん視点のにちのうが出たよ。少しオリジナルストーリーだから多分飽きないよ。是非見てね。