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スマホの画面に突然、表示されたメッセージ。最初は、何の変哲もない通知だと思った。

「ファンボック! 公式事務所」

その名前に、心臓が一瞬、止まったような気がした。

公式事務所からのDM? まさか、俺が犯人だと知っている?いや、まだ証拠がないはずだ。多くの人間が証拠を集めている今、あの事務所が俺に何か言いたいわけがないはずだ。

だが、何故か指が震え、画面をタップして開いてしまった。

公式事務所(ファンボック!)からのメッセージ

「こんにちは。突然のご連絡失礼いたします。私たちは、皇様(すめらぎ サマー)が所属する事務所でございます。ご存知の通り、現在、皇様の急逝に関して調査が進んでおり、あなたのTwitterアカウントに関連する情報が浮上しています。」

「関連する情報?」

俺の心臓が、再び鼓動を早める。関連する情報って、つまり…?

「私たちはファンとして、あなたに敬意を表し、そして何より皇様を愛してくださったことに感謝の気持ちを持っています。しかし、現在、進行中の調査においては、あなたのアカウントに関する重要な部分が浮かび上がっております。」

その一文が、俺の体を冷や汗で覆わせた。

「浮かび上がっている」

まさか、俺が犯人だということが公式にわかっているのか?いや、そんなはずはない。俺は確かにリプライを送った。でも、それだけだ。それが本当に証拠になるのか?

「私たちはこの問題を慎重に扱っています。もし何かご自身についての説明をされたいのであれば、今後の調査の進行に協力いただきたく思います。あなたが真実を語り、事実が明らかになることを私たちは望んでいます。」

一気に血の気が引いた。説明?協力?これが、何を意味するのか分からなかった。俺が犯人だと認めさせられるのか?

そのまま、スマホの画面を凝視する。次に表示されたメッセージに、さらに震えが止まらなかった。

「もし協力を希望されない場合、私たちはこれ以上調査を進めることになります。それに伴い、情報が公開される可能性もありますので、その点をご理解いただければと思います。」

情報が公開される?俺の個人情報が?

どうしようもない恐怖が胸を締め付けた。今や、俺のアカウントは完全に特定され、ファンたちが次々と俺の過去を暴いていく。それが現実になりつつある中、事務所まで俺に「説明しろ」と言ってきている。

その時、もう一度メッセージが更新された。

「私たちは、あなたの行動が誤解に基づくものであると信じています。しかし、この件については、今後とも慎重に進めていきます。ご連絡お待ちしています。」

「ファンボック! 公式事務所」

そのメッセージが、さらに俺の思考を混乱させた。誤解?俺が犯人だと思われているのか、それともただのファンとして調査を受けているだけなのか?

ファンボック!の公式事務所が俺に送ってきたそのメッセージ、まるで監視されているような気分になった。

「やばい、やばい、やばい…」

どうしてこんなことに?俺が疑われている?いや、でも…証拠は揃ってない。俺がやったんじゃないって、証明しなきゃ…

でも、事務所からのメッセージを見て、心の中に一つの確信が湧いてきた。それは、事務所がすでに俺に目をつけているということ。今後の調査がどう進むにしても、もう後戻りはできない。

俺が犯人じゃないと証明する方法は一つしかない。その証拠をつかまなければ、俺はどんどん追い詰められるだけだ。

でも、そんな証拠が本当に存在するのだろうか?俺にとっての「真実」とは、一体何なんだ?

スマホを握りしめ、画面を見つめる。

ここから、すべてが変わっていくことになる。

なんでお前が推しなんだよ

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