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第七話:大抜擢!? 今日の放課後から校長代行です
「……は? 主人公が学校長……!?」
『処女部』の設立申請書を抱えたまま、俺は生徒会室のドア前で完全にフリーズした。
「そうよ。正確には『校長代行』だけどね」
隣で白銀美咲が、何でもないことのように眼鏡の位置をスッと直す。
「ちょっと待て! 俺はただの二年生だぞ!? なんで校長なんて大役をやらされるんだよ!」
「落ち着きなさいな。理由は簡単よ。本物の校長先生——昨日まで壇上で熱弁を振るっていたあのおじ様だけど……今日の朝、ミイラみたいにカサカサになった状態で保健室に運び込まれたの」
「ミイラ!?」
「ええ。サキュバスたちの『集中砲火』を浴びて、精気を極限まで吸い尽くされたわ。全治三ヶ月よ」
白銀さんは溜め息をつき、周囲に人がいないか確認してから低く囁いた。
「学校のトップが不在になれば、理事会を通じて学園全体の管理権がサキュバス側に奪われる。そうなったら男子生徒は完全に『家畜』扱いよ。だから、サキュバスの魅了が効かない体質で、かつ私の『協定相手』である君を、裏から校長代行に据えることにしたの」
「いや無茶苦茶だろ! 理事会や他の教職員が納得するわけ——」
「納得させたわ」
白銀さんがニヤリと悪魔的な笑みを浮かべた。
「生徒会役員のサキュバスたちを総動員して、教員たちには『相沢くんは教育省から派遣された特別管理監の身内である』っていう強力な暗示(チャーム)をかけておいたから。これで書類上の手続きは完璧よ」
「職権乱用が過ぎる……!」
ギィ、と生徒会室の重い扉が開く。
中にいたのは、生徒会長をはじめとする美少女役員たち——全員が背中にうっすらと黒い翼を揺らめかせているサキュバスたちだった。
「あら、美咲。その子が例の『新しい校長代理』さん?」
「ええ。今日からこの学校の意思決定権の一部は、彼と我が『処女部』が握るわ」
サキュバス役員たちの鋭い視線が一斉に俺に突き刺さる。
男を狂わせる甘い香気が部屋中に充満するが、俺は歯を食いしばってその圧力を撥ね返した。
「ふーん……魅了が全然効いてない。本当に珍しい人間ね」
生徒会長が面白そうに目を細める。
「いいわ。ただし校長代理さん? 学校の『ルール』を変えるなら、それ相応の成果を見せてもらうわよ。男子たちが使えなくなったら、私たちの『お食事』が減っちゃうんだから」
こうして俺は、ただの平生徒から一気に「サキュバス学園の校長代行」というトンデモないポジションに担ぎ上げられてしまった。
「……よし、校長命令だ。明日から『男子生徒への過剰なスキンシップ』は全面禁止にする!」
「ふふ、そんな命令、誰も守らないと思うけどね? 校長先生♪」
白銀さんの楽しそうな嘲笑が、夕暮れの生徒会室に響き渡った。
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コメント
1件
古書を漁るように設定の裏を読みたくなる俺としては、ハーレム部という突飛なタイトルに白銀さんの「カモフラージュ理論」がかぶさってくる構造がめちゃくちゃツボでした。表面上はエロギャグに見せかけて、サキュバス社会における権力ポジションの論理をちゃんと組んでるところに作者の設計思想を感じます。朱音の乱入でまたひと騒動起きそうな予感、次が楽しみです!