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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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切ない言葉が、私の胸を締め付けた。



「輝くんは、真面目で優し過ぎるんだよ。私みたいな女のことは、あんな女こっちから願い下げだって……さっさと切り捨ててくれればいいんだよ。自分に告白してくれた人や周りにいる人、その人達と私を、本当にちゃんと比べてみて。そしたら、輝くんが好きになれる人、必ずいると思う。私なんかじゃなく、ちゃんと……」



確かに、私のことを今でも好きでいてくれてすごく嬉しい。だけど、輝くんにとって、それでは何も生まれない。輝くんの人生がマイナスになってしまう。



「お願い……私っていう重たい壁を1回とっぱらってほしい。きっと大切なものが見えてくるはずだから。大事な輝くんの人生を、私で止めてるのは絶対もったいないよ……」



そうだよ……未来ある輝くんの大切な人生なんだもん、もっとキラキラしてなきゃおかしいよ。



「私は今、とっても幸せなの。悠人とアンナを絶対大事にしたいから……だから、輝くんのことは……やっぱりどうにもしてあげられない」



きついこと言ってごめんね。



「良かった……です。今日、ここに来て、最後までダメなやつでしたけど、でも、穂乃果さんにそうやって言ってもらえてスッキリしました。自分でもどうしたらいいのかわからなくて。ちゃんとケリをつけたかったのかも知れません、穂乃果さんを忘れられるように……。僕も、新しい人生を歩めるように頑張ります」



「輝くんなら大丈夫だよ。新しい人生、お互いに頑張っていこう」



輝くんは、小さくうなずいた。



「あなたを好きになって良かった。いっぱい楽しい思いもしたし、悩んだり辛かったりもしたけど、穂乃果さんを好きになれて、自分自身成長できたと思います。本当にありがとうございました。あっ、新しい彼女ができたら紹介しますね」



私は微笑みながら、うなずいた。



「楽しみにしてる。体には気をつけてね。スタイリストとして活躍してる輝くんを、陰ながら悠人と一緒に応援してる。お互い絶対トップスタイリストになろうね」



「はい、負けませんよ! 絶対に、悠人さんみたいな最高の美容師になります。穂乃果さんも、体には気をつけて下さいね」



「ありがとう……、輝くんも」



輝くんは手を振って、私から遠ざかっていった。ピンと背筋が伸びた後ろ姿が、とても頼もしく思えた。

将来、必ず立派な美容師になる、輝くんは――



本当に私も負けてられないな。

輝くんに出会えて、こちらこそいろいろ教えてもらえた。

本当に……ありがとう。



梨花さんも、今は新しい環境で頑張ってるって悠人から聞いている。

シャルムで一緒に頑張っていたメンバーが、新しい環境で、みんなそれぞれに活躍してて、それがすごく自分の励みになってるし嬉しかった。

始まりはクールな御曹司とのとろける様な一夜から

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