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『見ていて色々もどかしいから、そろそろ決着をつけて欲しいのだ。悠は自分が彩香のことを好きだという事を、いい加減認めるべきなのだ』
もの凄い直球勝負な言葉が投げられてきた。
ちょっと考えて返答する。
『確かにそうかもしれないけれどさ。でも彩香さんがどう思っているかは別だし、それを言う必要も無いだろ』
『その辺がまだるっこしいのだ。私から見ると、思い切り両思いにしか見えないのだ』
『そりゃ亜里砂さんからは、そう見えるかもしれないけれどさ』
言った後、気づいた。
亜里砂さんの見えるは、外見とか行動とかの表層的な物だけでは無い。
表層思考も見えるんだったと。
『それに彩香さんの場合は、僕1人というより、皆と一緒にいたいという感じが強いんじゃないかな』
『その傾向も確かにあるのだ。補足しておくと、彩香には家族がいないのだ。そのせいで、疑似家族的な関係を求めているところも確かなのだ』
そうだったのかと、僕は思う。
思い当たるところは色々ある。
彩香さんから家族の話を一度も聞いた事が無いし、長期休暇でも実家に帰る様子は無いから。
『でも、それでも彩香にとって、悠が特別なのは確かなのだ』
『それは表層思考を見た上で?』
『言動や表層思考や、それ以外を含んで、なのだ』
いつになく強い調子の亜里砂さん。
まあ音声ではないから、口調と言っていいのかはわからないけれど。
『でも告白なんてのも不自然だし、それに無責任だろう。僕はまだ中学生だから、いつまで一緒にいられるかもわからないし』
『悠は真面目に考えすぎるのだ。現在形で好きだという事で、充分だと思うのだ』
うーん。
それはそれで、やっぱり無責任な気がする。
『悠はそういう性格だから、しょうがないのです』
また違う、声でない声が聞こえた。
『今度は未亜さん?』
『その通りなのです。怪しい会話をしているようだったので、参戦してみるのです』
おいおい。
『未亜は、悠と彩香の事をどう思うのだ?』
『色々と思うところはあるのですが、まあ見守るしか無いのですよ』
未亜さんの調子は淡々とした感じ。
何か、ある種の諦めも入った感じがする。
『そりゃそうなのだ。未亜も、ある種被害者なのだ』
『被害者というのは、言い過ぎなのですよ』
『腹が立つので、被害者3人分のプリンの刑というのは、本音だと思うのだ』
あ、未亜さんが黙った。
何か考えている様子だ。