テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
おもちゃ売り場でよく
子どもが駄々を捏ねて泣いているのをみかける
ただ、そのおもちゃが欲しいだけ
それだけで泣いている
なんて贅沢で傲慢なんだろう
私だって欲しいものを買いたい
辛い時に休ませてあげたい
でもそれは出来ない
私はダメな人間だから
人よりも何倍も頑張ったって
みんなの下に居るような人間なんだから
また、泣いている子を見つけた
服も体もボロボロで
こんな寒い中、靴も履かずに外で
静かに泣いていた
(可哀想だな)
私はそう思っただけ
助けるだなんてそんな立派な事をして
この子を救えるような人間じゃないから
「…大丈夫、じゃないよね。」
「君、1人?」
ああ、なんで声をかけてしまったんだろう
ほら見たことか、この子も怯えている
「…ごめん、お節介だったよね」
怖がらせた。だから__
『いか、ないで…』
そんな雪に溶けて消えてしまうような声を
ちゃんと聞き取った耳を褒めてやりたい。
「…とりあえずこれ着といてね」
お気に入りのコートだったんだけどな
…まず警察、か
なんで自分のことも出来ないのに
人の事なんて助けてんだろう
『おね、さ…ぁりが、と…』
なんでじゃないよ。何言ってんだ私は
こんなに小さい子が辛い事で
泣いてて言い訳ないでしょ
「…もう、大丈夫。大丈夫だからね」
そう伝えるしかない、怖がってるんだから
「うお、…え?」
「な、なんで引っ付いて…」
『あった、かい…』
ああ、そうだ。
私もきっとただ抱きしめて欲しかっただけなんだ
ずっと認められなくて
忘れてた
「もう、大丈夫。お姉さんがついてるからね」
こんなセリフ似合わないし、
似合う様な顔も今してないけど
少しは昔憧れてたヒーローみたくなれたかなぁ
#ヤンキー
215
#ちょいいじめ
なおゆ
17
コメント
4件
あぁもう好き。毎回語彙力消えてしまう。まじであの、空白の使い方とか表現とかまじで上手すぎます。 最後の『少しは昔憧れてたヒーローみたくなれたかなぁ』がまじで好きです。
月彩が自分が辛いのに人の事なんて見てられないよね。 って言ってたので、自分が辛くても人を助けようとするヒーローを書いてみました