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教室の中には二人だけ。
掴まれた手の熱がじわじわ伝わってきて、落ち着かないのに、離したいとは思えなかった。
pr「……なぁ」
彼が小さく呼ぶ。
ak「ん?」
pr「今、めっちゃ緊張してへん?」
ak「してるけど」
即答すると、彼は吹き出した。
pr「正直すぎやろ」
ak「そっちだってしてるじゃん」
そう返すと、彼は「まぁな」と観念したみたいに笑う。
その笑い方がいつもより柔らかくて、胸がぎゅっとした。
沈黙。
でも気まずくはない。
むしろ、このまま時間が止まればいいのにと思ってしまう。
彼は掴んでいた手を少しだけ引いて、距離を縮めた。
pr「……俺さ」
珍しく真面目な声。
pr「ずっと、お前とおると楽しいなって思っとってん」
視線がぶつかる。
pr「でも最近、それだけちゃう気ぃして」
鼓動が跳ねた。
次の言葉を聞いたら、もう今まで通りじゃいられない。
そんな気がした。
それでも聞きたかった。
pr「お前が他のやつと話しとると、なんかモヤモヤするし」
pr「二人でおると、帰したくなくなるし」
彼は困ったように笑う。
pr「……これ、もう好きってことやんな」
夕暮れの教室。
静かな声が、まっすぐ胸に落ちてくる。
頭が真っ白になった。
だけど不思議と、嫌じゃない。
むしろ、ずっと待ってた言葉みたいだった。
pr「……返事、聞いてええ?」
少し不安そうに揺れる目。
こんな顔するんだ、と思った。
いつも明るくて、誰より自信ありげに笑うくせに。
今だけは、答えを怖がってる。
だから今度は、自分から彼の手を握り返した。
ak「……俺も、好き」