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ニラはご主人様の暖かくて優しい温もりのお腹の上で幸せそうに寝ている。
「…zzZ……むにゃむにゃ…ご主人様ぁ」
小さな声でご主人様と呼びながら寝ているニラ。
「なんか重たい…ん…ニラ?ふふ…そっか僕のお腹の上で寝てたのはニラか……可愛いねニラ」
そうご主人様の菫はニラの頭を優しく撫でる。
「ん……ご主人様?…おはようごさいましゅ…ごしゅじんしゃま……」
微睡んでいる顔と呂律の回ってない寝起きの声でご主人様を呼ぶニラ。
「起こしちゃった?ごめんね…おはよう…ニラ」
菫はニラを抱っこして顎下を撫でる。
「ご主人様ぁ…もっと……」
「ふふ、ニラは甘えんぼさんだね」
ニラは嬉しそうに身体を擦り付ける。
菫はなでる手を止め両手で抱えてニラのお腹を吸う。
「すぅ〜はァ〜……ニラはお日様の匂いがする…いいなぁ」
「ご主人様くすぐったいよ(笑)」
ニラは困ったように笑う。
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「そろそろ会社行かなきゃ…ニラ行ってくるね……バイバイ行ってきます」
ニラは寂しそうに見つめる。
「ご主人様…行ってらっしゃい…僕泣かないから早く帰ってきてね」
ニラはスリスリと菫の足に頭を擦り付ける。
そして静寂を割くようにドアが閉まる音がする。
「ニャア〜……」
「うぅニラと離れたくないなぁ…愛しの愛猫に……帰る時におやつでも買って帰ろう…」
ニラは1人大きな部屋をぐるぐると回る。
「僕も…人間になれたらご主人様とずっと一緒にいられるのに……神様は意地悪だ」
ニラは不貞腐れて窓際の陽の光が当たる暖かい場所で眠りにつく。