TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

恐怖の館からの脱出

一覧ページ

「恐怖の館からの脱出」のメインビジュアル

恐怖の館からの脱出

14 - 第14話 呪い

♥

31

2022年12月20日

シェアするシェアする
報告する

「あぁあ…いてぇぇ…」

痩躯[そうく]しきっている竜一の体全身に痛みが走る。

あまりの痛みに、眠気は一気に吹き飛んだ。

起き上がり、ベッドから降りるが竜一は倒れてしまった。

「あ…もう体全然動かねぇわ…」

病院の人がやってきて、竜一はベッドにまた横たわった。

数十分経った時、竜一の部屋に2人の私服を着た大人がいきなり入ってきた。

「初めまして、竜一君」

病院の人は部屋から外してもらい、

大人2人は竜一のベッドの横のイスにかけた。

「あ、どちらさまですか??」

初めてみる大人2人の顔はとても深刻な顔をしていた。

「私達は警察だ。とある事情があって君と話がしたい。」

どうせ夢のことは信じてくれそうにないので、竜一は最近うちのクラスから人が何人も死んでるからきっとそのことだろうと思い、承諾した。

すると、警察の話はなんと、5年前に遡った。


とある違う地方の小学校で不可解なことが起こった。

男子10名、女子10名のクラスが20日間かけて、

ひとりずつ死んでしまったのだ。

死因はみんな違い、窒息死した者もいれば、何者かに食い殺されたかのように体がバラバラになってるものもいたそうだ。

警察も捜索したがなにも手がかりは無し。

完全にお手上げ状態のようだった。

だがそんなクラスに1人だけ生き残った人がいる。

その人物の情報を探ろうとしたが、その人物に関する全てのデータは消えていた。


「いいか、竜一君、これは我々だけの秘密だ。我々は頑張ってその人物の正体を掴もうとした!。そして、わかったことがある!おそらくその人物は現在高校2年生だということ。そしてその人物は竜一君、君たちのクラスメイトの可能性が高い。」

この警察官はちょっと頭がおかしいのかと思い、正直竜一は話についてこれなかった。

警察の人達は何か知ってることはないかと聞いてきたが、信じてもらえる訳がないので話すつもりはなかったが…

「なんでもいい!君達竜一君に起きてる何かを知りたいんだ!!」

すごく熱血そうな警察だ。竜一は警察の圧に押され、全てのこと、夢のことを話しだした。


「謎の家で…怪物に襲われる夢…か」

警察は黙りこんだ。何か考えごとをしているようだ。

すると警察は竜一に、その家の特徴や間取り等を聞いてきたので、細かく思い出せる部分は全て話した。

「うん。わかった。ありがとう竜一君。もしかすると、全ての部屋が分かれば、何か謎がわかるかもしれない。協力感謝するよ!これからもよろしく頼む。」

警察は部屋から出ていき、すれ違いざまに今泉花が部屋に入ってきた。

「竜一!大丈夫だった?また怪我してるじゃん!」

竜一は体が痛いがそこまで重症ではないことを伝えた。

今泉花はホッとし、椅子に座った。

彼女の顔を見てみると、少し怯えているようだった。

今回の夢に出てきたのは、白井拓馬だったことを伝え、無事に脱出したことを伝えると、彼女は少し安心したが次がもしかすると自分かもしれないと思うと怖くて、夜も眠れなくなる。

「次は…私の番かな…怖いよ…竜一」

竜一自身、全然力もなく、どうすることもできないので、ただひたすらに生き延びる為に逃げ続けるしかないのだ。

だけど、竜一はもう決めていた。これ以上は誰も死なせるわけにはいかないと。

自分との約束を果たす為にこれからも逃げ続けるしかないのだ。


その頃…


「まじありえなくない??偶然でしょ」

強がりで実はビビりな高橋れな、クールを演じてるだけの中野さき、何事にも興味がない村田友香3人は携帯のグループ通話で電話していた。

「でも今日までに5人も死んでるし本当に呪いかもね」

中野さきが呪いという言葉を発し、他の2人は去年のことを思い出した。

学校中ではあのクラスは去年死んだ星野ミクの呪いなんじゃないかと大騒ぎになっている。

「でもあの不良達が死ぬのはわかるけど、なんで私達も巻き込まれなくちゃいけないの?」

村田友香が疑問に思ったことを言う。それに対して他の2人も疑問に思った。

星野ミクが死んだ理由は、あの3人の不良がずっと虐めていたからだと言われているが、本当の真相は誰にもわからない。

他のみんなはずっと見てみぬふりをしていた。誰も彼女を助けようとはしなかった。

それがいけなかったのかもしれない。

ずっと助けを求めていたのに、誰も知らないふりをし、きっとこれは彼女の復讐なんだと思った。

全員が死ぬまで…この呪いは終わらない

助かる道なんてないのかもしれない。


その頃…


「はぁ、はぁ、はぁ、本当だったんだ…」

白井拓馬はベッドから起き上がると、体は汗だくになっていた。鏡を見て自分の顔を覗く。

竜一が言っていたことが全て事実だったことに驚き、興奮が隠しきれない。

「竜一!?」

先に脱出したが、竜一は無事だろうか…

病院に電話すると竜一は無事だと言われ、安心した。

とりあえず今現状起きてるのはあまりに非科学的なことだ。

だが、白井はこの非科学的なことを科学的に証明するのは、とても興奮するみたいだ。

「やってやるぞ!!とりあえず開発だ!!」

白井は自分の部屋にある開発物をまた更に改造しだし、皆が楽に脱出できるような物を作り出した。


その頃…


「だいぶ暗くなっちゃった…」

今泉花は一日中、竜一の看病をしていたので、もう夜になっていた。

家は病院からそう遠くはないので、歩きで帰る。

暗い夜道を歩いていると横の方にはたくさんのお墓があった。

夜にお墓の前を通るのは怖いので早歩きで急ぐ。

するとお墓の方から誰かの泣き声が聞こえてくる。

今泉花はその泣き声が気になってつい、お墓の方を振り向いた。

すると顔は見えないが、白い装束を着た人が奥の墓の前で泣いていた。

今泉花は怖くなり、家まで走って逃げた。

「ゆ、ゆうれい?」

今泉花は、あの白い装束の人を思い出すと怖くて眠れなくなってしまった。


そして他のみんなは、次は自分の番かと怯え夢の中へと落ちていった。

loading

この作品はいかがでしたか?

31

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚