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第106話『知と武』
中華連合武闘場。
準々決勝・第二試合。
実況の声が場内に響く。
「準々決勝・第二試合!」
「趙代表――」
李牧!!
大きな拍手の中、李牧が静かに入場する。
穏やかな表情は変わらない。
続いて。
「同じく趙代表!」
龐煖!!
龐煖が無言で闘技場へ現れる。
その圧倒的な威圧感に、場内の空気が重くなる。
中央で向かい合う二人。
李牧が微笑む。
「龐煖。」
「味方として戦うことは多くありました。」
「ですが今日は、お互い全力で。」
龐煖は短く答える。
「武を示す。」
李丙が右手を掲げる。
「始め!」
ゴォォォン!!
開始の鐘が鳴る。
龐煖は一直線に踏み込む。
初手から全力。
「……!」
重い拳が李牧を襲う。
しかし。
李牧は最小限の動きでかわす。
続く二撃目。
三撃目。
どれも紙一重で回避する。
観客席では王翦が静かに言う。
「李牧は真正面から戦っていない。」
蒼厳も頷く。
「相手の力を受けず、流している。」
龐煖は攻撃を止めない。
一歩。
また一歩。
圧倒的な力で押し込む。
だが。
李牧の足運びは乱れない。
「さすがです。」
李牧が静かに呟く。
「ですが、その力には必ず流れがあります。」
その瞬間。
李牧は初めて前へ踏み出した。
観客席がどよめく。
「攻めるのか!」
李牧は龐煖の拳を紙一重でかわし、その懐へ入る。
龐煖の目が見開かれる。
「……。」
李牧は肩へ軽く触れ、そのまま横へ流れる。
龐煖は一歩だけ体勢を崩した。
ほんのわずか。
しかし、それだけで十分だった。
李牧は静かに距離を取る。
「あなたの武は完成されています。」
「だからこそ、崩せる場所は一つしかありません。」
龐煖は初めて口元をわずかに上げた。
「面白い。」
武神が笑った。
そして再び、闘技場を揺るがす激突が始まる。
#リゼロ
すず
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コメント
1件
李牧vs龐煖、同国同士の全力勝負ってだけで熱いのに、「知と武」ってタイトルがもう完璧だわ。龐煖の圧倒的な武力に対して、李牧が真正面からぶつからず流して崩す——あの肩を触れただけで体勢を崩すシーン、マジで痺れた。武神が「面白い」って笑うところもグッときた。次が待ち遠しい🔥