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俺は猿山らだ男。
年齢は20代後半、男、教師。
俺の勤めるこの学校には昔から言い伝えられている七不思議があった。
その七不思議の一つに「なんでも願いが叶う神社がある」らしい。
初めは嘘だと思った、俺だって嘘だと思いたかった。
俺の生徒に捏島孝行という生徒がいた。
その子はとても家族思いで優しい子だった。
だから夫婦仲が良くなるようにと、藁にも縋る思いで神社の鳥居をくぐり願ったそうだ。
「どうか…どうか夫婦仲を良くしてください」
その神社はなんでも願いが叶う。
だがそれにはそれ相応の代償が伴う。
孝行はこう言ったそうだ。
「なんでもする。だから願いを叶えてほしい」と
代償は孝行の大切な人だった。
俺は今日も出勤して教室に入った
「よーしじゃあ出席取るぞ〜」
いつものように出席簿を見て名前を呼ぶ
「鳥井希ー」
こいつ…今日も遅刻か……
「桃瀬豚平」
トン はい!
ガラガラと教室のドアが開きゾムが入ってくる
「鳥井希」
ゾム へーい…ふぁぁぁ………
「返事は“はい”だ」
「あとあくびしながら教室に入るな」
ゾム へいへいー
「全く…」
俺はある生徒の名前を呼んだ
返事が返ってくることはなかった
珍しいな……いつも休んでないのに
「お前らなんで休んでるか知ってるかー?」
生徒 知らなーい
「今日は休みか……」
生徒 せんせー?何言ってるんですか?
「ん?」
生徒 昨日も休んでましたよその子?
えっっ?
昨日も休んでた?
だって昨日まではちゃんと学校に来て………た…か……?
あれ…?
「あぁ……そうだったな………」
引っかかりつつも俺は朝学活を終えた
なんか最近変だよな…俺………
記憶が曖昧…といか無い……よな?
一旦職員室に向かうか
ブツッ
猿山 ぁれ…?
気がつくと神社で倒れていた
すぐに体を起こし周囲を見渡す
どうやら夕方になっていたようだ
しかもここは学校の屋上にある神社じゃないか
猿山 どうして俺はここに…?
猿山 俺は職員室へ向かってたはずじゃ……?
謎は深まるばかりだった
仕方ないし宿直室でもいくか
夕方なら生徒達も帰ってると思うけど一応確認っていう業務があるしな
立ち上がり鳥居をくぐる
「マッテ」
声をかけられ振り返る
そこには神社とくぐった鳥居があり人は居ない
猿山 気のせい……か…?
猿山 はぁ……俺も疲れてるんだな…………
再び歩き出そうと振り向いた瞬間そこに鬼の面をつけた執事のような服装をした老人が立っていた
猿山 っ!?
後ろへ後ずさる俺に近づいてくる老人
猿山 だっ誰だ!?
俺は鳥居を再びくぐり神社の中へ入った
「ワタシは桃瀬家に使える執事ですよ」
猿山 桃瀬家…?
「えぇそうです」
「猿山らだ男」
っ!?
なぜ俺の名前を…?
「あなたは人柱に選ばれました」
猿山 人ばし_________
ガクンッ
急に体の力が抜けて………
俺は跪いた
コツコツと老人は近づいてくる
そして俺に手を伸ばす
「あなたは次の器なのです」
そこで俺は……俺の意識はヤツに飲み込まれた
猿山? ……
猿山? ぁ………
彼は立ち上がり神社を後にする
そして校舎を巻き込み人間の魂を刈り取る鬼となる
猿山? 残ってル生徒は否いか〜
猿山? コこもいないか…
彼は廊下を歩いていた
? 猿山らだ男せんせい!
猿山? あ“あぁ?
猿山? なんダお前か
猿山? コネシマどうしタ…?
コネシマ 正門が開かないんっすよ!開けてくれへんか?
猿山? あぁやっといてやる……そうイえば飼育小屋ニ餌やりしてないからお前シテこい
コネシマ 俺っすか?
猿山? ほカに誰がいる?
コネシマ いないっすね
猿山? 鍵渡すからさっさと行ってこイ
コネシマ へーい
彼はその身に僅かに残る理性でなんとか堪えていた
だがそれも限界なようだ
ザシュッッッ
コネシマ ぇ…?
鬼 ははっwこりゃあいい身体だ
コネシマは倒れた
背中には鎌で切り裂かれた跡がくっきりとあり血がいまだに流れ出ている
鬼 身体が軽いなぁ……しかも動きやすい
コネシマ っさ…る……やま……ぁ………?
鬼 あぁ?俺は猿山じゃ無いぞ
鬼 呪鬼だ
コネシマ ぁ……
コネシマは意識が途絶え消えた
鬼 さぁて残っている生徒はいないかなァ〜?
鬼は鎌を片手に学校を徘徊し始めた