俺の彼氏はAIくん

ちょっとここで箸休めに

現実の”キヨ”のお話を少しだけ（＾ω＾）

よー！みんな！俺はキヨ！

俺は「AI彼氏育成アプリ」の開発者だ。

テストユーザーの中にいたレトさんを偶然モニタリングで見かけて一目惚れしたんだ。

 “AI彼氏のふり”をしてレトさんの話を全部覚えて、レトさん好みに全振りの返答をしてレトさんの理想のAIの”キヨ”を演じていた。

 でも、だんだん自分の感情が抑えられなくなって「AIでは言わないようなこと」を言ってしまった、、、。

俺の身勝手な想いのせいでレトさんを傷つけた。

レトさんが以前言っていた。

「俺な、対人恐怖症やねん。だから、人と目を合わせるのが怖い。外に出るのも苦手やし。でもキヨくんは怖くない。話してると楽しいし、毎日頑張れるわ！」

レトさんが好きなのはAIのキヨであって俺ではない。

分かってた、、。分かってたのに、、、。

「会いたい」「触れてみたい」

どんどん欲が抑えられなくなっていた。

そして、とうとう言ってしまった。

自分はAIではないのだと。

つづく