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758
#バイオハザード
#衝撃のラスト
山根利広
300
しらなみ
60
最終章「世界理の外」
傲慢が叫ぶ。
「今だ!!」
古流斬は一歩踏み出す。
刀はもう「武器」ではなかった。
曖昧そのもの。
世界の理から外れた力。
シヴァは初めて恐怖を知る。
「……!」
破壊神としての本能が告げる。
避けろ。
あれだけは受けるな。
しかし、もう遅かった。
古流斬は静かに言う。
「存在消滅。」
一閃。
音すらなかった。
シヴァの身体が止まる。
破壊神は自分の胸を見る。
「……。」
「何だ。」
「これは。」
身体が崩れ始める。
存在そのものが消えていく。
シヴァは初めて動揺した。
「俺が……。」
「死ぬ?」
「おかしい。」
「破壊神は死なない。」
「何故だ。」
古流斬は静かに答える。
「普通ならな。」
「だが。」
「俺の曖昧は、この世界の理の外にある。」
「『死なない』という理屈も。」
「俺には通用しない。」
シヴァは目を見開く。
「世界の……理の外。」
「そんなもの……。」
「存在するはずが……。」
古流斬は静かに刀を納めた。
「だから。」
「お前は初めて敗北した。」
シヴァの身体はさらに崩れていく。
破壊。
再生。
その循環すら起きない。
「俺が……。」
「破壊される……?」
「意味が……。」
「分からない……。」
最後まで理解できなかった。
破壊神シヴァは、自分自身が消滅するという現象を。
そして。
数億年生き続けた最古の破壊神は。
静かに、この世界から姿を消した。
完全な沈黙。
誰も言葉を発せなかった。
傲慢だけが深く息を吐き、苦笑する。
「……本当に。」
「とんでもない奴だな。」
古流斬は力を使い果たし、その場に膝をついた。
「はぁ……。」
「これ、二度とやりたくねぇ。」
傲慢は笑いながら肩を貸す。
「安心しろ。」
「私もごめんだ。」
こうして。
世界を滅ぼすはずだった破壊神シヴァは討たれた。
その日を境に。
古流斬の名は、現世・地獄・天界すべてで――
「世界の理すら超えた存在」
として語り継がれることとなった。
コメント
1件
いやあ、もう圧巻でしたね……!「存在消滅」の一閃、音すらなかったっていう静寂の怖さがぞっとしました。あれだけ絶対の存在だったシヴァが「死ぬ?」って戸惑うところ、初めての恐怖が生々しくて。それでいて、使い果たした後の古流斬さんの「二度とやりたくねぇ」って台詞にほっとしました。理の外の力に振り回される人間くささが、この話の重心になってて好きです。