テラーノベル
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同居生活、一週間。
ようやく二人そろっての休日だった。
午前十時。
リビングは静か。
照はソファに座り、本を読んでいた。
ふと時計を見る。
💛「……また寝てるのか」
寝室のドアを見つめる。
今日は仕事じゃない。
だから起こす理由もない。
そのまま本へ視線を戻した。
────────
三十分後。
寝ぼけた顔の辰哉がリビングへ出てくる。
💜「おはよ……」
💛「おはよう」
💜「……え?」
照が普通に返事をしたことに驚く。
💜「今日は起こさなかったんだ」
💛「休みだし」
💜「優しいじゃん」
💛「寝顔気持ちよさそうだったから」
言った瞬間、照は「あ」と口を押さえた。
💛「……違う」
💜「何が?」
💛「別に深い意味じゃない」
辰哉は少し笑う。
💜「ふーん」
照は少しだけ気まずそうに咳払いをした。
────────
朝食兼昼食。
テーブルにはホットサンドが並ぶ。
💜「休日なのに作ってくれたの?」
💛「俺も食べるし」
💜「いただきます」
一口食べる。
💜「うまっ!」
💛「それ昨日より大きいリアクションだな」
💜「照さ」
💛「ん?」
💜「料理人になれたんじゃない?」
💛「それは言いすぎ」
💜「本気なんだけど」
照は照れくさそうにコーヒーを飲んだ。
────────
食べ終わると、辰哉が立ち上がる。
💜「じゃ、洗い物やる」
💛「頼む」
キッチンから水の音が聞こえる。
照は何気なくテレビをつけた。
数分後。
ガシャン。
💛「!」
振り向くと、辰哉が固まっていた。
足元には割れたお皿。
💜「……やった」
照は慌てて立ち上がる。
💛「怪我は?」
💜「してない」
💛「動くな」
照はほうきとちりとりを持ってくる。
しゃがみ込んで破片を集め始めた。
💜「ごめん」
💛「皿なんてまた買えばいい」
💜「でも」
💛「手切らなくてよかった」
その言葉に辰哉は少し黙る。
怒られると思っていた。
でも照が最初に心配したのは、お皿じゃなくて自分だった。
💜「……ありがと」
💛「次から気を付ければいい」
────────
午後。
二人で新しい皿を買いにホームセンターへ向かう。
食器売り場。
💜「これ可愛い」
💛「青?」
💜「家で使うなら明るい色がいいかなって」
💛「じゃあそれにするか」
自然に同じ皿を選ぶ。
「家で使う」
そんな何気ない言葉が、少しだけくすぐったかった。
レジを済ませて店を出る。
袋を一つずつ持ちながら歩く。
💜「皿割ってよかった……は違うか」
💛「違うな」
💜「でも、一人だったら適当に買ってたかも」
💛「俺も」
少しだけ笑い合う。
まだ恋じゃない。
でも。
“一緒に選ぶ”
そんな小さな出来事が、二人の距離をほんの少しだけ近づけていた。
コメント
1件
うわあ、この回すごく好きです……!お皿割ったとき、照くんが最初に「怪我は?」って聞いたのがもう、優しさにじんでて心臓ぎゅってなりました。怒られると思ってた辰哉くんの気持ち、すごくわかるし、それで「ありがと」って言えたのが、この一週間で築いてきた信頼の証みたいでじーんとしました。一緒に新しい皿を選ぶシーン、まだ恋じゃないけど確実に近づいてる空気感がたまらなかったです。次の休日が待ち遠しい…!
junp
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絶対辰哉
268
#岩本照
絶対辰哉
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