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#読み切り
ruruha
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このコース、確かに紅葉と沢、そして滝がとにかく綺麗だ。
石堤から落ちる水がきらきらしていて、紅葉と青い空に映えている。
「何か、写真を撮りまくりたくなるのですよ」
そう言いながら、未亜さんがスマホで撮りまくっている。
その気持ちはよくわかる。
道はそれほど急ではない。
むしろ気持ちいい感じだ。
これだけ歩くと、身体も温かくなるし。
「学校裏の川もいいなと思いましたけれど、ここは別格に綺麗です」
「それぞれの良さってのがあるからさ。でも確かにここは綺麗だな」
そんな感じで1時間。
途中、先生のおすすめということで、登山道からちょっと外れて沢歩きを約5分。
いい感じの滝に出た。
「ここが本棚という滝です」
折角だから、水しぶきがかからないぎりぎりまで寄ってみる。
かなり大きく、高い滝だ。
それでも歩いて真下というか、水の裏側近くまで行ける。
「大きいな、どれ位の高さなんだろう」
「確か50メートル位と聞いたような気がします」
確かにそれ位はあるかもしれない。
ただ自然の中だと、正直よくわからない。
「この滝はいいな。何か、これだけで満足しそうだ」
先輩が言ったその感想に、ただ頷くくらいだ。
「ここで軽くお昼を食べましょうか」
先生がそう提案する。
全員が頷いた結果、各自買ってきたおにぎりやパンと、先生が湧かしたお湯で作ったコーンコンソメスープで、昼食の時間だ。
「すごくいい滝なのですが、写真では、この迫力や良さが全然伝わらないのですよ」
悔しそうに未亜さんが言って、それでも名残惜しそうに何枚も写真を撮る。
「歩いてきた人だけの特権なのだ」
おにぎりを頬張りながら、亜里砂さんがそんな感想。
確かに、亜里砂さんの言うとおりだな。
まだ、あまり疲れていないけれど。
ただ、地図によると、この先から一気にきつい登りになるようだ。
正確には、スマホの地図ソフトだけれども。
携帯電話は、もうアンテナが立たない。
かなり山奥ということだろう。
他の登山者にも、今のところ会っていない。
平日だからだろうか。
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