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#あべさく
夢花𓂃𓂂ꕤ*.゚
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114
#渡辺翔太
クリオネ?
34
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阿部side
いつからだっけ。佐久間とこんなふうになってしまったのは。
「時間ある?」「ごめん、仕事」
「今度の休み、どっか行こうよ」
「家で休みたいからごめん」
「話、聞いてほしいんだけど」
「時間ないから」
佐久間は、俺のこと嫌いになったの?嫌いになったならはっきり言えよ。俺もそんな余裕ないよ。
嫌いになったという可能性から逃げたくて最近話題になったAIに聞いてみたら、『倦怠期かもしれないね。だから、必ずしも阿部くんのことを嫌いになったってことはないと思うよ』って返事が返ってきた。なんでも肯定してくれるんだね。都合がいい。
9人仕事のときでも、気まずくて自然と佐久間と離れてしまう。同じ家に住んでるのに、家を出る時間はバラバラで。
すると、めめはこの異変にすぐさま気付いた。何かあった?って聞いてくれた。あったよ、なんてそんな簡単に言う訳にはいかないから、メンバーに迷惑かけることは出来ないから。なんもないよって言ったけど、めめは俺の変化にいち早く気づいてくれるから、多分、このままじゃ引かないだろうな。
予想通り、3日後の音楽番組の収録日の日にまた問い詰められた。もう、言うしかないと思って、明日の夜ご飯に誘った。
次の日、めめに軽い倦怠期って話したけど倦怠期はそんな軽いものじゃないよって言ってくれて。そこからめめも、一緒に作戦を練ってくれるみたい。AIとは違う、どこか安心感もあった。完全肯定ではない、安心感。
ガチャ
めめとご飯を食べた後、家に帰る。もうとっくの前に日は暮れていて、三日月が南東の空に輝いていた。
ん?佐久間、まだ帰ってきてないのかな?今日の佐久間のスケジュールは……夕方で終わりになってる。誰かと飲みにでも行ってるのかな。
________その日、佐久間が帰ってくることはなかった。
メールにて
ab「めめ、佐久間とちゃんと話そうと思ったんだけど、佐久間帰って来なくって」
mg「焦らなくていいよ。二人とも余裕が出来たときに話し合えばいい」
ab「もし、佐久間が話聞いてくれなかったらどうする?」
mg「一旦、離れてみるのもありだよ。距離を置いたからこそ、近くにいたことが当たり前じゃないって分かるんじゃないかな」
ab「そうだね。ありがとう、相談乗ってくれて」
mg「いえいえ、なんかあったらいつでも言っていいから」
近くにいることが当たり前じゃない。めめは本当に言ってほしいことが分かってる。優しすぎるから、なるべく迷惑かけずに佐久間とのいざこざを戻したい。
翌日
朝起きたら佐久間が外出の支度をしてた。昨日、帰ってきたんだ。でも、また何も話さずに出掛けるなんて。この機会に話を切り出すしかない。
ab「おはよう」
sk「おはよ…」
ab「ねぇ佐久間」
sk「ごめん、出掛ける」
ab「ちょっと待ってよ!」
sk「何?」
ab「俺の話も聞いてよ。ずっと我慢してたんだよ?」
sk「…」
ab「俺、何かした?」
sk「…何も。仕事行くね」
そう言い残して、佐久間は家を出た。俺は何もしてないって言ってたけど、本当?正直に言ってよ。嫌いになったんなら言ってよ。この期間が一番きついよ。
クイズ番組収録のため、テレビ局に来ていた。一人仕事のときは気が楽になる。特にクイズだと余計なことを考えなくて済む。
ドンッ!
ab「ごめんなさい!」
曲がり角で誰かとぶつかってしまった。咄嗟に謝ったが、向こうは俺よりも身長が高くて少し萎縮してしまった。
mg「阿部ちゃん!?」
ab「めめ!?」
ぶつかった相手はめめだった。
ab「なんで、ここに?」
mg「あぁ、ドラマの打ち合わせ。今休憩中」
ab「そうだったんだ…」
mg「ねぇ、ぼーっとしてた?」
ab「えっ?」
mg「いや、阿部ちゃんにしては焦ってるのが珍しいっていうか、珍しくはないか笑」
ab「それ少し馬鹿にしてるだろ」
mg「してないって笑」
ab「まぁでも、ぼーっとしてたのはそうだけど」
mg「何かあった?」
ab「うん…まあね…。一旦、家出ようと思ってて」
mg「えっ?」
ab「佐久間と距離置こうと思う。お互いにしばらくは一人仕事が多いし、いいかなって」
mg「良いかもだけど、どっか住むとこあるの?」
ab「実家だと心配されるから、ホテルにしようかな」
mg「だったら、うち泊まりに来なよ」
ab「めめならそう言うと思った。でも大丈夫だよ。これは俺らの問題だから」
目黒side
阿部ちゃんが家を出てホテルに行くって言ったけど、流石に負担がデカい気がしたから、下心とか関係なく俺の家に泊まるよう言ったんだけど、阿部ちゃん優しいから、迷惑だと思って断ったんだよね。
ごめんね、力になれなくて。
阿部side
スマホの電源を入れて、佐久間の連絡先を開く。まさか、自分の恋人に強な連絡する日が来るなんて、思いもしなかった。
ab「しばらく、家を出ます」
その一言だけ送った。嫌いになった訳じゃない。一緒にいたくない訳じゃない。ただ、あの頃のように、もう一度佐久間と笑い合いたいから、距離を置きたいだけ。
________それだけだったのに…
こんなことになるなんて、思ってもいなかった。
コメント
1件
読了しました。阿部さんの「嫌いになったなら言ってよ」という気持ちと、佐久間さんの「何も」の一言の間にある空白が、すごく切ないですね。AIに相談して「完全肯定ではない安心感」をめめに感じる場面、すごく分かります。距離を置く決断をしたのに「それだけだったのに…」で終わるラスト、どう転ぶのか気になります。続き、読みたいです。