2人を外まで見送らなくてはいけないので2人とたわいもない話をしながら歩いていると直ぐに外に来た。挨拶をし戻ろうとした時らっだぁに呼び止められた。
「お前は、国が正しいと思う?」
「、それは、俺に聞いてますか?それとも刑務官である俺ですか?」
「ぐちつぼ、お前自身に」
「、正直、正しいとは思いません。けど、国を思うのなら仕方のない事だとも思えます
、こういう話は、俺は馬鹿なんで分かんないすけど….. 俺としては、英雄が捕まるなんてオチ、絶対に嫌っすね」
「、ソウダヨネ」
「、よかった、お前がそういう奴で」
「?はい!じゃ!俺戻るんで!」
「仕事サボんなよ〜!」
「、みどりくん」
「、何?」
「人生って難しいね」
「、ソウダネ」
「、こんな時ハレウサンノご飯ダ!」
「お!何作ってもらう?」
「親子丼!」
「よぉし!材料買って帰ろ〜!!」
「オ〜!」
「お前らっだぁの兄だったんだな」
牢屋に戻りすぐさま聞く。ずっと気になっていたんだからいいだろう。
「そうだけど、何?」
「なんでお前は偉人の中に名前が無いんだよ!」
「、お前、俺の罪状知ってて言ってんのか?」
呆れた様な顔をされる。
「死刑囚だろ?」
「英雄になったら死刑になる。なんてことになったら次の英雄が生まれないだろ」
「けど、なんでお前なんだ?英雄として有名なのはらっだぁだろ」
「俺は参謀でもあったからな。作戦立てる奴が居なければ大丈夫とでも思ったんだろ」
「んな馬鹿な…..作戦だったらみどりくんも立てられるだろ?」
「まぁな。だが、あの戦争で使ったのはほぼ俺の作戦だ」
「えッ?!」
「実際にはみどりの方が作戦を立てるのは上手い。ま、皇帝を騙す為だよ」
「騙す…..てか、お前強いの?」
「まぁ、戦闘の方が自信はあるけど…..現役じゃないからあんまだな〜」
「俺に戦闘教えてくれよ」
「、は?お前馬鹿だな 」
「はぁッ?!」
「死刑囚と看守を戦闘させる馬鹿がどこに居る。そんな事言い出すのはお前だけだ」
馬鹿だなという顔をされる。俺は土管学校時代も戦闘馬鹿と言われていた。俺は強くなる事にしか興味が無いんだから仕方ないだろう。英雄に憧れ、俺は強くなり誰かを守りたいという欲が強かった。
「なんで強くなりたいんだよ」
「、誰かを守れる様に」
俺くらいの年代はみんな英雄に憧れていた。強くてかっこよくて優しい、そんな英雄に。だが、英雄になるには超人でなければならない。俺は残念ながら普通の人間だ。人間でも、強くなりたいというのは傲慢か?
「、誰かを守りたいとか、英雄になりたいとかだったら戦闘が出来なくても出来る」
「!どうやって?!」
「、優しくなる?」
「、は?」
「大勢を守れなくても、みんなの英雄にならなくても、誰か1人の英雄にはなれるかもしれないだろ?」
「そんな事出来んのか〜?」
「それはお前次第だろ」
誰か1人の英雄。その響きはカッコイイが俺は知っている。誰かを救える様な人は沢山の人も救えるんだよ。
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