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第1章 第十一話 影の暗躍
ノヴァたちが戦艦の通路で幹部と絶望的な死闘を繰り広げ敗れたまさにその同時刻。
宇宙にある巨大戦艦の最深部…
そこは、この大軍勢を率いる【仮面軍の王】が鎮座する、広大な謁見の間。
「……クククク。クロノス人どもめが、呆気ないものよ」
部屋の中央、豪華な玉座から立ち上がった仮面軍の王が、冷酷な笑い声を響かせた。
モニターには、街が炎に包まれていく様や、幹部たちに倒されるノヴァの姿が映し出されている。
勝敗はすでに決した。
仮面軍の王は自ら前線へと赴き、この星にトドメを刺そうとゆっくりと歩を進めようとした。
――その、瞬間だった。
王の背後、光すら届かないはずの濃厚な影が、不自然にゆらりと揺らめいた。
気配は一切なかった。呼吸の音も、足音すらも。
「……っ!?」
仮面軍の王が、本能的な戦慄を覚えて振り返ろうとした、まさにその時!!!
ズシャッ!!!!
肉を裂き、骨を断つ、鈍く重い音が静かな部屋に響き渡った。
「が、は……っ!?」
王の動きが完全に止まる。
振り返りかけたその胸元から、鋭利な漆黒の刃が突き出していた。背後から心臓を一突き――完全に死角からの、暗殺。
仮面軍の王の口からドクドクと鮮血が溢れ出し、彼は信じられないという目で、自分の胸から生えた激しい殺気を放つ剣を見つめる。
「ば、馬鹿な…この船には私だけしか·····誰だ……お前は……」
王が最期の力を振り絞り、首を後ろへと巡らせる。
そこに立っていたのは、漆黒の外套を纏い、数字の書かれていない不気味な黒い仮面をつけた、正体不明の男だった。
「仮面軍では…ない…な…」
男は、自らの剣を躊躇なく引き抜いた。
「ぐはっ!」
噴き出す血飛沫を浴びながら、仮面軍の王はその場にドサリと崩れ落ち、ピクリとも動かなくなった。
仮面軍の絶対的な支配者が、自らの進軍の日に、誰に知られることもなく一瞬で暗殺されたのだ。
静まり返った部屋の中で、謎の男は冷たく倒れた遺体を見下ろした。
仮面の右目部分だけが開いた穴から覗くその瞳は、深い闇を湛えたまま、冷酷に細められる。
男は血に濡れた剣を鋭く振って血を払うと、王の死体には一瞥もくれずに歩み出した。
男は抑揚のない、氷のように冷え切った声で、ぽつりと呟く。
「……墜ちろ」
その声には憎悪とも、ただの作業とも取れる、底知れない狂気が宿っていた。
男は時の使者の本部【クロノス・コア】の最深部――ルシフェルが眠る最高医療室に向かった。
空間が歪み、黒い仮面の男は次の瞬間、その場から消えた。
王を失った巨大戦艦は、主を失ったまま、惑星クロノスの周りを飛び続けている。
コメント
1件
うわ、完全に裏の展開が動き出しましたね…!ノヴァたちの死闘と同時進行で、まさか王が暗♡♡♡れるとは思わなかったので、読んでるこっちも息を呑みました。「墜ちろ」の一言がすごく冷たくて、この黒仮面の男、何者なんだろう…。ルシフェルのところに向かったってことは、もしかして仲間?それとも別の思惑が?次の話がもう気になりすぎます…!
#鬱展開
Mist-404
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古流斬
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